注文住宅を検討している方の中には、鉄筋コンクリート(RC)造に興味がある方も多いでしょう。理想の鉄筋コンクリート住宅を実現するには、構造の特徴を理解して検討することが大切です。

地震や火災にも強い構造ですが、工法にいくつかの種類があり、メリットとデメリットも存在します。それらを押さえれば、納得感のある家づくりにつながるでしょう。

この記事は、鉄筋コンクリート住宅のメリットとデメリットのほか、特性を活かした家づくりや建てる際のポイントを解説します。

RC住宅のプラン相談ができます!

✔ この記事について、詳しく質問したい
✔ 予算に合ったハウスメーカーを知りたい
✔ 土地探しとハウスメーカー選びを同時並行で進めたい

鉄筋コンクリート(RC)住宅とは?

まずは、鉄筋コンクリート(RC)住宅の構造と工法について理解していきましょう。それらを理解しておくと、住宅の品質や性能を把握することにつながります。

ここでは、以下の観点から鉄筋コンクリート住宅について解説します。

  • 鉄筋とコンクリートを組み合わせて作られる住宅
  • 2つの工法に分けられる

鉄筋とコンクリートを組み合わせて造られる住宅

鉄筋コンクリート住宅は、構造において鉄筋とコンクリートを組み合わせて造られる建物です。鉄筋は鋼鉄からなる棒状の材料を指し、コンクリートはセメントや砂、骨材、水を混ぜ合わせたもので、それぞれ異なる特徴があります。

  • 鉄筋:引張力に強いが、熱に弱く錆びやすい 
  • コンクリート:引張力に弱いが圧縮力があり、熱に強く錆びにくい

それらを組み合わせることで、鉄筋はコンクリートの強度を補強し、コンクリートは鉄筋の腐食を保護する役割を果たしているのです。

2つの工法に分けられる

鉄筋コンクリート住宅の工法は、大きく分けて壁式構造ラーメン構造に分けられます。

壁式構造は住宅や中低層マンションに多く、ラーメン構造は主に中高層マンションに使われるのが一般的です。

壁式構造の特徴

柱や梁がなく、床材や屋根材をコンクリートの壁によって建物を支える工法です。立体的な箱状になるため、ラーメン構造に比べて地震に対して強さを発揮します。また、梁や柱がない分、凹凸のないスッキリとした空間づくりが可能になります。

ラーメン構造の特徴

柱と梁で構成されていて、柱と梁のほかには壁を造らずに建築できるので、連続した窓を設置することも可能です。コンクリートを活かしながら、開放的なガラス張りの空間づくりに向いています。ただ、隅に柱が出てくるため、小規模な住宅ではプランによって支障が出るかもしれません。

鉄筋コンクリート(RC)住宅のメリット5つ

それでは具体的に鉄筋コンクリート住宅のメリットについて見てみましょう。

鉄筋コンクリート住宅のメリットは、次の通りです。

  1. デザインの自由度が高く希望の間取りを実現しやすい
  2. 地震などの自然災害に強い
  3. 耐火性に優れており住宅密集地にも安心
  4. 気密性・遮音性が高く音漏れしにくい
  5. 耐用年数が他の構造よりも長い

5つのメリットの詳細を解説します。

1.デザインの自由度が高く希望の間取りを実現しやすい

鉄筋コンクリート住宅は、デザインの自由度が高く、希望の間取りを実現しやすいのが魅力です。家族の好みやライフスタイルに合わせた間取りを自由に設計できます。

木造住宅では難しい広々とした空間作りをはじめ、大きな開口部や曲線を活かした形状も夢ではありません。また、打ちっぱなしのコンクリートの壁は、独特の美しさや質感を楽しめます。そのため、自分たちの理想の住まいを実現したい方には、鉄筋コンクリート住宅が最適な選択肢となるでしょう。

2.地震などの自然災害に強い

鉄筋コンクリート住宅は、その耐震性によって地震などの災害に強いとされています。地震により伸び縮みする建物に対して、引っ張られる力に強い鉄筋と圧縮に強いコンクリートによって、揺れ幅を軽減して建物へのダメージを最小限に抑えるためです。

地震が多い日本において、住宅の耐震性を気にする方は多いでしょう。近年の技術革新により、鉄筋コンクリート住宅はより高い耐震性能を備え、建物の安全性が向上しています。

3.耐火性に優れており住宅密集地にも安心

耐火性に優れている鉄筋コンクリート住宅は、防火地域に建築する基準をクリアしています。防火地域とは、都市計画法で「市街地における火災の危険を防除するため定める地域」と指定されるエリアです。一般的に、建物が密集した地域や駅周辺、緊急車両が通る幹線道路沿いを指します。

鉄筋コンクリート住宅は、室内で火災が発生した場合でも、火が燃え広がりにくく、建物が倒壊することはほとんどありません。特に都市部では近隣住宅との距離が短く、延焼の可能性も高いため、耐火性に優れる鉄筋コンクリート住宅がおすすめです。

4.気密性・遮音性が高く音漏れしにくい

鉄筋コンクリート住宅は、コンクリートを流し込んで造られるため隙間ができにくく、気密性が高いうえに重量もあるため、木造住宅に比べると遮音性が高い構造です。遮音性は重量があるほど高くなり、鉄筋コンクリート住宅では木造住宅のおよそ10倍の遮音性能があります。

室内の音が漏れにくく、外からの騒音も遮音してくれるので、生活音が気になる方には快適に過ごしやすい点がメリットになるといえます。

5.耐用年数が他の構造よりも長い

鉄筋コンクリート住宅の耐用年数は、木造や鉄骨造などで建てられた住宅に比べて長くなっています。一般的に、耐用年数というと法定耐用年数を指し、通常の用途用法に沿って使用した場合に、本来期待する役割を果たすとみなされる期間のことです。

法定耐用年数は、建物の構造や用途によって決められています。住宅用の主な法定耐用年数は以下の通りです。

建物の構造法定耐用年数
鉄筋コンクリート(RC)造47年
厚み4㎜を超える鉄骨造34年
厚み3㎜を超え、4㎜以下の鉄骨造27年
厚み3㎜以下の鉄骨造19年
木造22年

引用:主な減価償却資産の耐用年数表|国税庁

このように法定耐用年数の長い鉄筋コンクリートは、建物の価値が長く維持されることを示しています。将来的に売却する際に、高い評価が期待できるのがポイントです。また、長期間にわたってローンの返済をおこなう場合でも、資産価値が大きく下がる前に完済できます。

鉄筋コンクリート住宅の法定耐用年数の長さは、利便性や経済的な面でメリットといえるでしょう。

RC住宅のプラン相談ができます!

✔ この記事について、詳しく質問したい
✔ 予算に合ったハウスメーカーを知りたい
✔ 土地探しとハウスメーカー選びを同時並行で進めたい

鉄筋コンクリート(RC)住宅のデメリット5つ

鉄筋コンクリート住宅は、メリット以外にいくつか注意しなければならない点もあるため、それらもしっかりと理解しましょう。ここでは、鉄筋コンクリート住宅におけるデメリットを解説します。デメリットへの対策も解説するので、参考にしてみてください。

  1. 建築コストが高い
  2. 工期が長い
  3. 外気の影響を受けやすい
  4. 結露・カビが発生しやすい
  5. 重量が大きく強固な地盤が必要

1.建築コストが高い

他の構造と比べて建築コストが高い点は、鉄筋コンクリート住宅のデメリットです。鉄筋コンクリート住宅は、高性能ゆえに材料や技術的な要素から建築コストが高くなります。

国税庁が公表した2023年における構造別の坪単価(全国平均)は、以下の通りです。

  • 鉄筋コンクリート住宅:約91.7万円
  • 木造住宅の場合:約58.4万円

仮に、建物面積を50坪として建築コストを計算すると、鉄筋コンクリート住宅は4,585万円、木造住宅では2,920万円になります。建物の規模が同じでも構造の違いで、1,665万円もの建築コストの差が生じることをデメリットとして認識しておきましょう。

建築コストへの対策としては、事前の資金計画にゆとりをもち、複数社の見積りを比較することで予算オーバーの防止につながります。

参照:地域別・構造別の工事費用表(1m2当たり)【令和5年分用】|国税庁

2.工期が長い

鉄筋コンクリート住宅の2階建てでは、平均的な工期は約6か月です。鉄筋を配置し、その上からコンクリートを流し込んで固める工程を経て建築が進められます。

鉄筋の配置やコンクリートの品質管理は、住宅の品質や安全性にかかわる重要な作業です。また、コンクリートが乾くまでの時間を確保する必要があるため、どうしても工期は長くなります。さらに、鉄筋コンクリート住宅は重量があるため、土地の状態によっては杭工事などを施す工期も必要です。

できるだけ現場に出向いて、工程表と工事の進捗をチェックするようにしてください。また、要望の整理や建築会社選び、工事に入るまでの設計までの期間をスムーズに進められるよう工夫することも大切です。

3.外気の影響を受けやすい

コンクリートは熱伝導率が高く、外気の影響を受けやすい構造です。夏は暑さや湿気、冬には寒さを感じやすくなるので快適ではありません。

快適な室内環境を維持するには、建物内部の温度を外気の影響から守るために、断熱材や様々な工夫で熱の移動をコントロールし、一定の温度を保つ必要があります。つまり、外気を遮断して気密性を上げ、エネルギー効率を良くすることで、断熱性を向上させるのです。

そのため、コンクリートの外側を断熱材で覆う外断熱の導入が有効な手段となります。合わせて、熱の逃げ道となる窓を断熱性の高い樹脂サッシやペアガラスを採用するなど、窓周りの対策を講じましょう。

4.結露・カビが発生しやすい

鉄筋コンクリート住宅は、結露やカビが発生しやすい点もデメリットです。すでに紹介したように、鉄筋コンクリート住宅は気密性が高いため、室内に湿気がこもりやすく、結果として結露やカビが発生します。

間取りは風通しを重視して、天井や床との間に開口部を設けるなど工夫しましょう。見逃しがちなクローゼットには換気口を設置したり、部屋の隅ではなく、洋室と洋室をつなぐ空間としても使ったりして、空気が溜まらずに通り抜ける仕組みにする(ウインドスルークローゼット)のも一案です。

また、空調や24時間換気システムの導入を検討しましょう。水蒸気が出るファンヒーターや石油ストーブを見直して、パネルヒーターに変えるだけでも結露対策につながります。

5.重量が大きく強固な地盤が必要

重量のある鉄筋コンクリート住宅は、地面に与える負荷が大きくなるため、強固な地盤が必要です。地盤が軟弱なエリアは、地盤沈下や液状化現象が起こる可能性があり、鉄筋コンクリート住宅を建てるには、地盤改良工事をおこなわなければなりません。

地盤の強い土地を見つけるには、事前に地盤データの確認をおすすめします。以下の方法であれば、容易に建設予定地の地盤データの閲覧が可能です。

RC住宅のプラン相談ができます!

✔ この記事について、詳しく質問したい
✔ 予算に合ったハウスメーカーを知りたい
✔ 土地探しとハウスメーカー選びを同時並行で進めたい

鉄筋コンクリート(RC)造の特性を活かした家づくり

ここでは、鉄筋コンクリート造(RC)造の特性を活かした家づくりを紹介します。理想の家づくりは、建てたい人それぞれなので、家族それぞれが納得できるプランを考えましょう。

  • 開放感のある大空間と開口部を確保
  • 趣味を楽しめる空間づくり
  • どの世代も安心して暮らせる二世帯住宅
  • 音の問題がリスクになりやすい賃貸併用住宅

開放感のある大空間と開口部を確保

鉄筋コンクリート造の魅力は、デザインの自由度が高く、大空間を作りやすい点です。耐久性が高いので、仕切りのない広々としたリビングやダイニングが実現しやすくなります。

吹き抜けを設けることで、開放感のある大空間を演出します。吹き抜けは高い天井と連続した空間が特徴であり、家全体の広がりを感じられるでしょう。

また、大きな窓を取り入れることで、自然光をたっぷりと取り入れ、窓から眺める美しい風景も楽しめます。これにより、室内から外につながるオープンテラスの設置も可能です。

これらの要素を組み合わせることによって、鉄筋コンクリート造の特性を活かしながら、心地よい空間と好みに応じたデザインを実現することができます。

趣味を楽しめる空間づくり

鉄筋コンクリート造の遮音性を活かして、趣味を楽しめる空間づくりに有効です。家の中で音を気にせずにギターやピアノなどの楽器演奏を楽しめます。また、シアタールームを設けることも可能です。映画や音楽を存分に満喫できるでしょう。

鉄筋コンクリート造の遮音性に着目して、家族の要望に合う空間づくりを検討してみてください。音が響いて周囲へ配慮しなければならない趣味は、鉄筋コンクリート造であれば最適な空間づくりができます。

どの世代も安心して暮らせる二世帯住宅

鉄筋コンクリート造は、どの世代も安心して暮らせるため二世帯住宅にも向いています。断熱性が向上することで、温度変化による身体への負担を軽減してくれるため、高齢の親世帯との同居にも安心です。

また、生活音も気にならないため、それぞれの世帯のプライバシーが確保され、ストレスなく過ごせます。大空間を取り入れた間取りも可能で、二世帯が交流できる共有スペースを設けることもできます。さらに、両世帯を完全に分離させる間取りにも対応でき、独立した暮らしを送れるでしょう。

音の問題がリスクになりやすい賃貸併用住宅

鉄筋コンクリート造では、その特性を活かして、音の問題がリスクになりやすい賃貸併用住宅の設計も可能です。鉄筋コンクリート造は優れた遮音性があり、周囲の騒音防止に期待がもてます。静かな環境を提供できるでしょう。

鉄筋コンクリート造の賃貸物件は、立地条件にもよりますが、木造よりも需要が高いことから空室率や賃料下落のリスクが低いといわれています。鉄筋コンクリート造の賃貸併用住宅を検討する際には、建築実績のある会社に相談してコストやニーズ、返済プランなどを踏まえて判断しましょう。

RC住宅のプラン相談ができます!

✔ この記事について、詳しく質問したい
✔ 予算に合ったハウスメーカーを知りたい
✔ 土地探しとハウスメーカー選びを同時並行で進めたい

鉄筋コンクリート(RC)住宅を建てるポイント

鉄筋コンクリート住宅を建てる際には、いくつか考慮すべきポイントがあります。あらかじめ適切に考慮できれば、安全で快適な住宅を建てられるでしょう。ここでは、鉄筋コンクリート住宅を建てる3つのポイントを解説します。

  1. 予算や建築地の条件を考慮に入れる
  2. 鉄筋コンクリート住宅のメンテナンスについて考える
  3. 建築会社や建築家の選定が重要になる

1.予算や建築地の条件を考慮に入れる

鉄筋コンクリート住宅を建てる際には、まず予算や建築地の条件を十分に考慮することが大切です。鉄筋コンクリート住宅は建築コストが高くなりがちですから、予算を把握した上で、必要なスペースや間取り、設備のグレードを優先順位付けしましょう。

また、土地の形状や地盤の状態、周辺環境を調査し、それらに適した鉄筋コンクリート住宅を計画しなければなりません。特に自然災害のリスクがある地域の場合は、建物を支持できるよう対策が必要です。予算と建築地を考慮することで、鉄筋コンクリート住宅の建築計画を効率的に進められます。

2.鉄筋コンクリート住宅のメンテナンスについて考える

鉄筋コンクリート住宅を建てる際には、メンテナンスについて考えておきましょう。定期的な外壁塗装や防水工事を実施すると、建物の耐久性を維持できます。また、構造や設備の点検や補修も大切です。コンクリート のひび割れ、配管の漏れなどを見逃さずに修繕すれば、建物の安全性を確保できます。

そこで、設計の段階から、耐久性やメンテナンス性の高い素材選びがポイントになります。その際に、建築会社の保証制度も確認してください。定期点検や保証の範囲を把握しておくと安心です。

3.建築会社や建築家の選定が重要になる

鉄筋コンクリート住宅は、建築会社や建築家(設計事務所)の選定が重要になります。なぜなら、鉄筋コンクリート住宅の建築には複雑な構造や技術的な知識が必要であり、豊富な施工実績がなければ安全性や品質に問題が生じる可能性があるからです。

気になる建築会社や建築家がいる場合は、どれほどの建築経験があるのか、着工棟数や過去の実例を公式ホームページで確認しておきましょう。過去の実例では、写真や設計図を公開しているところもあります。デザインや間取りなどが好みに合うかも大切な視点です。

鉄筋コンクリート(RC)住宅の相談はsumuzuへ

sumuzuは、ご要望を反映させた家づくりに様々なご提案が可能です。家を建てる人が悩みやすい資金計画や土地探し、施工会社選びなどを同時進行でサポートいたします。土地探しの段階から、一級建築士のサポートが可能なため、安心してお任せいただけます。

鉄筋コンクリート住宅をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。

土地探しから建築計画の決定までがスムーズに

sumuzuは家づくり家づくりをワンストップでサポートする住宅相談窓口です。

城南エリア(世田谷区、目黒区、大田区、渋谷区、港区、品川区)をメインに土地の仲介事業を行う、東証グロース上場企業(株)LANDIXが運営しており、土地探しからハウスメーカー選びまでワンストップで注文住宅をサポートすることが可能です。

ハウスメーカーや工務店、設計事務所の選び方から、お客様のご希望に合わせた間取り計画・工事見積りの減額調整まで、家づくりに関する全ての悩みについてご相談が可能です。

大手ハウスメーカーから隠れた名店まで、様々なハウスメーカーや工務店、設計事務所をご紹介できます(建築会社一覧)。

住宅に関する様々な面をフォロー

資金計画を立てる上で重要になる、住宅の希望条件、予算に加えて、住宅ローンの紹介といった資金面の相談が可能です。見逃しがちな火災保険やアフターサービス、引っ越しについてもご相談ください。

さらに、インテリア、エクステリア、セキュリティなどにも対応しておりますので、住宅に関する様々な面をカバーしているということになります。なお、具体的な話は面談が必要ですが、対面のほかオンラインにも対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

最後に

この記事では、鉄筋コンクリート住宅のメリットとデメリットのほか、特性を活かした家づくりや建てる際のポイントを解説しました。鉄筋コンクリート住宅で安心安全な住まいを実現するには、適切な土地探しと信頼できる建築会社や建築家(設計事務所)の選定が不可欠です。

sumuzuでは、鉄筋コンクリート住宅を建てる際の土地探しから建築会社選びをワンストップでサポートいたします。専門知識と経験を備えた一級建築士の対応も可能です。家づくりにお悩みの方は、お気軽にお問合せください。