注文住宅を考えているけれど、ハウスメーカーの選び方が分からないと悩む方も多いでしょう。

得意とするデザインや間取り、構造と工法は異なるため、ハウスメーカーによって建てられる家に大きな違いがあります。また、要望の優先度によって、選ぶべきハウスメーカーも変わってくるでしょう。

この記事では、ハウスメーカーを選び方について、6つのポイントや情報を入手する方法、注意点を解説します。注文住宅を検討している方は参考にしてみてください。

ハウスメーカーを選ぶ6つのポイント

ハウスメーカーを選ぶときには、以下の6つのポイントを基準に考えましょう。

  1. 住宅デザインや間取り
  2. 構造・工法
  3. 断熱性能
  4. 住宅の価格帯
  5. アフターサービスの保証内容
  6. 営業担当者の信頼度

1.住宅デザインや間取り

ハウスメーカーの公式サイトにある施工事例などから、デザインや間取りが自分の理想に近い住宅があるか確認しましょう。和モダンやナチュラル(木目調)、北欧スタイルなど、ハウスメーカーが得意とするデザインの特徴が分かります。

間取りは、画像とともに図面が掲載されているので、部屋数や配置から住宅規模もチェックしてください。好みのデザインや間取りに関する施工実績が豊富なハウスメーカーを選ぶと、イメージを共有しやすく家づくりがスムーズになるでしょう。

2.構造・工法

ハウスメーカーが採用している構造・工法も重要なポイントです。

注文住宅の構造を大きく分けると、木造と鉄骨造があります。

【構造・工法と特徴】

構造・工法特徴
木造木造軸組工法木材で柱と梁で組み上げる工法間取りの自由度が高い
2×4工法規格化された木材と合板を用いて作られる工法耐震性や気密性が高い
鉄骨造軽量鉄骨厚さ6mm未満の鋼材を組む工法軽量鉄骨ブレース工法、軽量鉄骨プレハブ工法、ユニット系プレハブ工法
重量鉄骨厚さ6mm以上の鋼材を組む工法重量鉄骨ラーメン工法

それぞれの工法を解説します。それぞれの特徴を理解した上で、希望の工法に対応しているハウスメーカーを選びましょう。

木造軸組工法(在来工法)

木造軸組工法は、木造住宅によく採用されてる工法で、在来工法とも呼ばれています。柱と梁で骨組みを築き、耐震性を強化するための筋違いや合板で組み上げる工法です。

間取りの自由度の高さが特徴です。そのため、間取りの変更や増築も比較的しやすくなっています。

2×4工法(ツーバイフォー)

2×4工法は、「2インチ✕4インチ」などの規格化された木材と合板を用いて作られる工法です。

「6面体構造」を基本とし、耐震性に優れ、断熱の気密が取りやすい特徴があります。現場で組み立てて仕上げるため、比較的工期は短めです。

軽量鉄骨ブレース工法

軽量鉄骨ブレース工法とは、骨組みをつくりブレースで補強して、ボルトを連結して組み立てる工法です。ブレースを一定間隔で配置して強度を高めるため、地震や風に強い住宅になります。一戸建てや2階建てアパートに使用される工法です。

軽量鉄骨プレハブ工法

軽量鉄骨プレハブ工法は、主要部材を工場で造り、建築現場で組み立てる工法です。現場では、ボルトやナットでそれらを固定して組み立てていきます。

作業を効率化し、現場での作業工程を削減するので、建築コストを抑えて工期も短く設定できるのが大きな特徴です。

ユニット系プレハブ工法

ユニット系プレハブ工法は、鉄骨のフレームや木材のパネルで構成された「ユニット」を使った工法です。壁や天井以外にドアやキッチン、設備が取り付けられており、住宅空間がほぼ完成した状態で運搬されます。

重量鉄骨ラーメン工法

重量鉄骨ラーメン工法は、重量鉄骨で柱と梁を組み、ボルトで連結している部分を溶接して固定する工法です。もともと高層ビルなどに使われる工法で、耐震性、耐久性が高くなっています。自由度の高い間取りや大空間が実現可能になります。

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3.断熱性能

断熱性能を重視する方は、各ハウスメーカーが公表している断熱性の指標を確認しましょう。

断熱性や気密性の指標としてUA値、Q値やC値の確認や比較も重要です。いずれも数値が低いほうが性能が高くなります、

UA値Q値C値
断熱性能:熱がどのくらい屋外に逃げやすいかを表す数値(新省エネ基準)断熱性能:建物の熱の逃げにくさを表す数値気密性:建物の面積に対し隙間がどれくらいあるのかを表す数値

高断熱住宅は、ヒートショックの防止など快適な暮らしを実現します。高水準な断熱性能を標準プランとしているハウスメーカーもあり、予算内での採用も可能です。

省エネルギー基準地域区分

省エネ基準地域区分とは、経済産業省と国土交通省がエネルギー消費の削減及び地球温暖化対策の推進のため、省エネルギー法に基づいて定められているものです。

日本は地域ごとの気候条件を考慮して8つに区分し、それぞれに求める住宅性能の基準を定めています。

例えば、東京の主要地域だと6地域・断熱性能等級5となっています。注文住宅を建てる際に、基準地域区分と断熱性能等級をハウスメーカーに確認すると良いでしょう。

断熱性能等級

2022年の日本住宅性能表示基準一部改定により、等級5~7が新設されました。数値が大きいほど断熱性が高いことを示しています。2025年度以降は、全ての新築住宅に「等級4以上」が義務付けられたので注意が必要です。この等級を満たすには、基準に沿った断熱材や開口部の材を選ぶ必要があります。

4.住宅の価格帯

予算には限りがあるので、住宅の価格帯に着目してハウスメーカーを選びましょう。大手ハウスメーカーやローコストに対応しているハウスメーカー、工務店では、価格帯に大きな開きがあります。

大手ハウスメーカーは、全国規模で営業している住宅会社です。 全国各地に自社工場や住宅展示場があり、独自の商品を展開しています。そのため、価格帯は高めに設定されています。

ローコストに対応しているハウスメーカーは、間取りや設備仕様が規格化され、間取りの自由度は制限されやすい傾向にあります。そのため、価格帯は大手ハウスメーカーに比べ低くなっています。

工務店は、地元密着型で中小規模の住宅会社です。職人のスキルによって品質にばらつきがあるものの、施工実績の豊富な工務店は技術力が高く、それにともない価格帯もハウスメーカーよりやや低めとなっています。

5.アフターサービスの保証内容

ハウスメーカー選びの際は、アフターサービスの保証内容も確認しましょう。

入居後に思わぬトラブルが発生したときに、十分な保証がない高額な費用がかかってしまいます。できるだけ長期間のアフターサービスを提供しているハウスメーカーを選ぶと安心です。

法律で義務付けられている10年保証

新築住宅は品格法(住宅品質確保の促進等に関する法律)により、10年間の瑕疵担保責任が義務付けられています。住宅の引き渡し後に、屋根や壁など主要構造部分の瑕疵(欠陥)があった場合に保証してくれる制度です。この保証は、どのハウスメーカーを選んでも変わりありません。

引用:住宅瑕疵担保履行法の概要|国土交通省国土交通省

ハウスメーカー独自のアフターサービス

注目したいのは、独自のアフターサービスです。10年以降も長期にわたって保証が続けば、住宅の維持・管理に安心できます。

独自のアフターサービスの例

  • 24時間365日受付可能なコールセンター
  • 30年などの長期間の保証制度
  • 5年ごとの定期診断
  • 保証期間内の無償修理

サービス内容や保証期間、費用の有無を確認しておきましょう。

6.営業担当者の信頼度

営業担当者は、ハウスメーカーの窓口となる人であり、家づくりのパートナーともいえる存在です。信頼できる担当者であれば、家づくりをスムーズに進められるでしょう。

家づくりに関する豊富な知識と確かな提案力、さらに親身になって話を聞いてくれる人柄を兼ね備えた担当者が理想です。

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ハウスメーカーの情報を入手する方法

ハウスメーカーを選ぶには、商品ラインナップから実際の施工事例、性能や技術にいたるまで様々な情報を確認する必要があります。

以下の方法で、ハウスメーカーの情報を入手しましょう。

  • 住宅展示場でモデルハウスを見学する
  • ハウスメーカーに資料請求する
  • 住宅の相談窓口を利用すると効果的

住宅展示場でモデルハウスを見学する

注文住宅を建てたいと考える時、まず思い浮かべるのが住宅展示場ではないでしょうか。

住宅展示場には複数のハウスメーカーが参加して、各社のモデルハウスが集まっています。モデルハウスは、ハウスメーカーごとのテイストやコンセプトで設計されているのがポイントです。

多くのモデルハウスを一度に見学できるため、比較検討がしやすいといえるでしょう。また、各社の営業担当者から相談や見積もりを受けることも可能です。多くの選択肢を比較できる反面、来訪者で混雑していたり営業担当者から勧誘されたりする場合があるので注意しましょう。

ハウスメーカーに資料請求する

気になるハウスメーカーがあれば、資料請求しましょう。資料では商品ラインナップや実際の施工例に加え、性能や技術などもわかりやすく説明されています。理想の家づくりのイメージを膨らませるのに役立つでしょう。

資料請求することで、見学会の案内だけでなく有益な情報が送られてくるようになります。ハウスメーカと知り合うきっかけとして、他社との対応の違いを判断する材料にすると良いでしょう。

住宅の相談窓口を利用すると効率的

住宅の相談窓口とは、家づくりに関して悩みや不安を抱える人の相談に応じてもらえる場所です。相談窓口によっては、利用者の要望に適したハウスメーカーを複数社紹介しています。そのため、調べて探す手間がなく、効率的に情報を入手可能です。

また、ハウスメーカーの紹介のほかにも、土地探しや資金計画の立て方といった幅広いテーマの相談に対応してもらえます。専門知識のあるスタッフが中立の立場から対応するので、安心して利用できるでしょう。

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ハウスメーカー選びの注意点3つ

ハウスメーカーを選ぶ際に、気をつけなけばらないポイントがあります。あらかじめ把握しておくと、ハウスメーカー選びに失敗する可能性が低くなるでしょう。

ハウスメーカーを選ぶときの注意点は、以下の3つです。

  1. ハウスメーカーの知名度だけで選ばない
  2. 完成見学会で現実的な規模感の住宅を確認する
  3. 坪単価はあくまでも参考にとどめる

1.ハウスメーカーの知名度だけで選ばない

知名度だけを理由にハウスメーカーを選ぶのはおすすめできません。要望の優先順位によっては、他のハウスメーカーのほうが適している可能性があるからです。

家づくりでは、家族の要望が叶えられるかどうかが大切になります。建築プランやアフターサービスの補償内容も含めて、予算内で要望を反映できるハウスメーカーを選びましょう。

2.完成見学会で現実的な規模感の住宅を確認する

ハウスメーカーを選ぶ際には、完成見学会で現実的な規模感の住宅を確認することをおすすめします。完成見学会とは、建て主が入居する前の新築住宅を確認できるイベントです。

モデルハウスは各社が特徴をアピールする展示用の住宅のため、実際に暮らすイメージとかけ離れている可能性があります。

一方で、完成見学会であれば、ライフスタイルや動線に合わせた間取りが採用されており、要望を反映した設備が取り入れられている場合が多いので、参考になるポイントが数多くあるでしょう。

3.坪単価はあくまでも参考にとどめる

坪単価の安さで、ハウスメーカーを選ばないようにしましょう。

坪単価とは、建物価格の1坪あたりの価格です。ハウスメーカーによって、建物価格に含まれる項目や算出する際の床面積に違いがあります。そのため、坪単価が安いハウスメーカーが建築費用を抑えられるわけではないのです。

坪単価はあくまでも参考にとどめ、建築費用の総額で判断してください。

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最後に

ハウスメーカーを選ぶ際には、6つのポイントを基準に比較検討することが大切です。

  • 住宅デザインや間取り
  • 構造・工法
  • 断熱性能
  • 住宅の価格帯
  • アフターサービスの保証内容
  • 営業担当者の信頼度

これらを基準に選ぶと、理想の家づくりを実現しやすくなります。

ハウスメーカーによって特徴が異なるので、住宅展示場のモデルハウスを見学したり資料請求したりして情報を入手しましょう。住宅の相談窓口を利用すると、複数社を比較できる上に専門家からアドバイスがもらえるので効率的です。

ハウスメーカーを選ぶ際には、いくつか注意するポイントがあるため判断に迷う方もいらっしゃるでしょう。納得のいくハウスメーカーを選びたいと考える方は、sumuzuに相談してみてはいかがでしょうか。