鉄筋コンクリート(RC)
住宅とは?

鉄筋コンクリート住宅は、
構造において鉄筋とコンクリートを組み合わせて造られる建物です。鉄筋はコンクリートの強度を補強し、
コンクリートは鉄筋の腐食を保護する役割を果たしています。

RC住宅を建築するときは、要望や敷地条件、間取りにあった構造を選びましょう。
構造は、組み方を基準としてラーメン構造と壁式構造に分類されます。

ラーメン構造

01

垂直方向に立つ柱と、水平方向に柱をつなぐ梁(はり)を主体とした造りです。接合部がしっかりしている剛接合となり、地震や強風に耐えることができます。

メリット
デメリット
・間取りの自由度が高い
・空間を広く使える
・リフォームの際に間取りの変更がしやすい
・室内に梁や柱が露出する
・横からの力に弱い
メリット
・間取りの自由度が高い
・空間を広く使える
・リフォームの際に間取りの変更がしやすい
デメリット
・室内に梁や柱が露出する
・横からの力に弱い

壁式構造

02

床と天井、4枚の壁(耐力壁)による6面で建物を支える造りです。立体的な箱状になるため、ラーメン構造に比べて住宅性能が高くなります。

メリット
デメリット
・凸凹のないスッキリとした空間になる
・遮音性に優れている
・耐震性が高い
・開口部の大きさに制約がある
・リフォームの際に間取りの変更がしにくい
メリット
・凸凹のないスッキリとした空間になる
・遮音性に優れている
・耐震性が高い
デメリット
・開口部の大きさに制約がある
・リフォームの際に間取りの変更がしにくい

鉄筋コンクリート(RC)
住宅のメリット

RC住宅は、構造そのものを強固にできるため、
様々な機能性に優れているといったメリットがあります。

RC住宅で得られるメリットは、以下の5点です。

大空間や大開口などの自由度が高い

仕切りのない広々とした間取りが可能

大きな窓や窓を連続させて設置できる

複数台の駐車スペースを確保できる

自然災害(地震・火災・台風・水害)に強い

揺れ幅を軽減して建物へのダメージを最小限に抑える

火が燃え広がりにくく、建物が倒壊しない

遮音性が高く音漏れしにくい

木造住宅のおよそ10倍の遮音性能がある

楽器演奏や音楽鑑賞でも外部に響かない

外からの騒音も遮音してくれる

気密性が高く室温を一定に維持しやすい

床から天井までの温度差をなくせる

冷暖房の使用を抑えられる

ただし、断熱性を高める必要がある

耐用年数が長く、長寿命が期待できる

法定耐用年数が47年(木造は22年、鉄骨造は34年)

適切なメンテナンスによって物理的寿命は117年になる

鉄筋コンクリート(RC)
住宅のデメリット

RC住宅には、いくつか注意しなければならない点もあるため、
それらもしっかりと理解しましょう。

RC住宅のデメリットは、以下の5点です。

建築コストが高い

構造体そのものの価格が高い

RC住宅の工事は専門の職人が担い、人件費がかかる

構造計算が必要になる

地盤改良や杭などの工事が高額になりやすい

工期が長い

階毎に鉄筋・型枠・コンクリートの各工事が繰り返しおこなわれる

コンクリートの養生に時間がかかる

外気の影響を受けやすい

コンクリートには、熱を伝えやすい性質がある(熱伝導率が高い)

夏は暑さや湿気、冬には寒さを感じやすくなる

結露・カビが発生しやすい

気密性が高いため、室内に湿気がこもりやすい

重量が大きく強固な地盤が必要

軟弱な地盤であれば、液状化現象や地盤沈下が起こる可能性がある

状況次第で、地盤改良工事や杭工事が必要になる

RC住宅のデメリットへの対策

RC住宅を検討する時点で、デメリットに対してあらかじめ対策しておくことが大切です。
そうすれば、将来起こりうる事態を最小限に抑えて快適な生活になります。

見積りに含まれる費用を確認して予算オーバーを防ぐ

01

建築コストの問題については、見積もりに含まれる費用をすべて確認しましょう。
見積りには、建物本体価格や付帯工事費、設計料や構造計算にかかる費用など様々な項目があります。
建築会社によって見積りに含まれる費用に違いがあるので、すべての工事費で比較することで予算オーバーを防ぎましょう。

工期を短縮できる工法を選ぶ

02

工期の問題については、工期を短縮できる工法を選びましょう。
コンクリート構造部材を工場で生産する「プレキャスト工法」であれば、養生期間を設ける必要がなく、天候や気温に左右されずに組み立てることができます。

外気の影響を抑えるには外断熱を採用する

03

外気の影響については、外断熱の採用を検討しましょう。
建物の外側を断熱材で覆い、全体の断熱性能を向上させることで、外気の影響を受けにくい快適な室内環境を保てます。
そのうえで、二重サッシやペアガラスなどの窓を設置して、外気の影響を最小限に抑えましょう。

結露には空調設備や空気の通り道を確保する

04

将来売却することを前提とした場合、価値が下がりづらい立地を考えることが重要です。
人口が多い都市で、駅近くであるだけでなく、ハザードリスクが少ない、道路に面した整形地、幅広い公道に面している、様々なタイプの建物が建築できるなどの観点を押さえておきましょう。

地盤のしっかりした土地を選ぶ

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将来売却することを前提とした場合、価値が下がりづらい立地を考えることが重要です。
地盤の問題は、地盤のしっかりした土地を探すことが重要です。地盤調査は、土地購入後でなければ実施できないため、土地探しの段階でできるだけ把握する必要があります。地盤の強さは、地盤サポートマップGEODASを活用すると、おおよその状態が分かります。土地の災害に対するリスクは、ハザードマップで洪水や下水道からの浸水の可能性がある危険箇所を確認しましょう。

RC住宅の資金計画に
必要な工事費と内訳

RC住宅の建築に必要な工事費を理解して、資金計画に役立てましょう。
工事費とその内訳は以下の通りです。

建築工事費

01

RC住宅を建築する際の費用は、大きく分けて3つに分かれます。
諸費用には、地鎮祭や上棟式の費用、近隣への挨拶、仮住まいと引越し費用もみておくとよいでしょう。

本体工事費 付帯工事費 諸費用
  • 基礎工事
  • 木工事
  • 屋根工事
  • 建具工事
  • 防水工事
  • 外壁工事
  • 設備工事費
  • 内外装工事
  • など

  • 解体工事(建て替えの場合)
  • 電設工事
  • 給水工事
  • ガス工事
  • 家具工事
  • 外構工事
  • 植栽工事
  • など

  • 契約手数料
  • 収入印紙代
  • ローン関連の手数料
  • 登記費用
  • 登録免許税
  • 不動産取得税
  • 固定資産税
  • など

※建築工事には消費税がかかります。

土地の状況に応じて必要になる工事費

土地購入価格のほかに必要に応じて、造成工事、地盤改良工事が必要です。通常、これらの工事費は付帯工事費に含まれます。

造成工事 ・土地状況に応じて、埋立・切土・盛土をおこない、土地の高低差を解消する
・建築の支障となる木を伐採する
地盤改良工事 ・地盤が弱い場合に補強する

※別途、地盤調査費が必要です。

土地購入費

土地購入費の内訳は、以下の通りです。なお、土地の売買価格には消費税がかかりません。

売買価格

印紙税 売買価格:1,000~5,000万円以下15,000
仲介手数料 (売買価格×3%)+60,000円+消費税
登記費 所有権移転登記(司法書士報酬)
 
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