注文住宅での生活をスタートさせると、毎月の電気代が高くなったと感じるケースは少なくありません。これから注文住宅を建てる方は、電気代がかからない家づくりをしたいと考える方が多いでしょう。節電に心掛けているだけでは、電気代を抑えるのは難しいという声も聞かれます。

この記事では、電気代のかかる注文住宅の特徴を紹介し、電気代を抑える4つのポイントや取り入れたい設備、省エネにつながるZEH住宅について解説します。

電気代のかかる注文住宅には特徴がある

電気代が高くなっているのは、電気料金に含まれる「燃料調整額」が原油と天然ガスの価格の高騰にともなって加算されているためです。以下の特徴をもつ家は、電気代高騰の影響を受けやすくなります。

  • 壁や扉の仕切りが少ない
  • 窓の数が多い・サイズが大きい
  • 吹き抜けがある
  • 家電製品が古い

注文住宅を検討している方は、暮らし始めてから後悔しないよう家づくりの参考にしてみてください。

壁や扉の仕切りが少ない

広いスペースに壁や扉の仕切りが少ない間取りは、電気代のかかる家の特徴のひとつです。

限られた面積で広く感じられる空間は、冷暖房効率が悪くなりやすく、どうしても電気代がかかってしまいます。

壁や扉を少なくすると、材料費などを抑えられるので建築費用を削減する以外にも、レイアウトを変更しやすい、家具配置の自由度も高いといったメリットがあります。広く開放的な空間を作る場合は、冷暖房効率が良くなる工夫が必要になるでしょう。

窓の数が多い・サイズが大きい

窓の数が多い・サイズが大きい家も、電気代がかかります。熱の出入りが一番大きく、外気の影響をダイレクトに受けやすいからです。

とはいえ、窓を必要以上に少なくするのはおすすめできません。窓の役割には、太陽の光を取り入れる「採光」、風を通す「通風」、空気を入れ替える「換気」、部屋を広く見せる「開放性」があります。他にも、火災などの有害な煙を外に出す「排煙」、外の景色を楽しむ「眺望」といった役割も忘れてはいけません。

これから家づくりをする場合は、窓をしっかり設計することが大切になります。

吹き抜けがある

開放感があって人気の吹き抜けがある家も、電気代が高くなります。吹き抜けは2階までつながっているので、冷暖房を長い時間稼働させなければなりません。

冬は、暖かい空気が上に溜まってしまうため室内がなかなか暖まらず、夏は窓から入ってくる日差しによって暑くなってしまいがちです。結果として、電気代がかかる家になります。

吹き抜けのある家づくりは、室内の温度にムラのない対策が必須になるでしょう。

家電製品が古い

古い家電製品は、最新家電に比べて、電気代が高くなる場合があります。経済産業省によると、10年前の家電を省エネ型家電に買い替えた場合、冷蔵庫は約40~47%、エアコンでも約17%の消費電力を削減可能です。

新築を機会に、古い家電製品を買い換えるだけでも、電気代を節約できる可能性が高まります。

参照:機器の買換で省エネ節約|経済産業省

注文住宅の電気代を抑える4つのポイント

電気代がかからない家にするには、押さえておくべきポイントがあります。注文住宅に以下のポイントを多く取り入れると、入居後の消費電力を抑えて、余分な電気代を支払わずに済むでしょう。

  1. 断熱性と気密性の両方を高める
  2. 窓を適切に配置する
  3. 日差しや風の通り道を考えて間取りを考える
  4. 太陽光発電と蓄電池を取り入れる

1. 断熱性と気密性の両方を高める

電気代を抑えるには、断熱性と気密性の両方を高めなければなりません。その理由は、双方が大きく影響し合うからです。

高断熱の家は、壁や床、天井、屋根などに断熱材や窓には複層ガラスを採用するため、気密性も高くなります。気密性が高くなければ、すき間から熱が出入りしてしまい、冷暖房で快適になった室温を保つことができません。高断熱と高気密がセットになってはじめて、相乗効果が得られるのです。

高断熱高気密の家は、「省エネ住宅」として国も推奨しており、需要が高まっています。

2. 窓を適切に配置する

窓を適切に配置するのも電気代を抑えるポイントです。1つの部屋に2つの窓を設置しましょう。外から風が入る窓の向かい側に、外へ風が抜ける窓を設置することで、室内にこもった空気を排出できます。

また、天窓や西側の窓のサイズが大きいほど、家の中は暑くなります。また、リビングに吹き抜けがあり、かつ大きな窓の場合は、夏は暑く冬には寒く感じられるでしょう。

ただし、窓を少なくしたい場合は、天窓や吹き抜け部分の上部に高窓の設置が効果的です。周辺の建物によって日陰になりにくく、多くの日差しが室内に届きます。

大きな窓を設置する場合は、樹脂サッシや複層ガラスなど断熱効率の良い窓を選びましょう。

3. 日差しや風の通り道を考えて間取りを考える

家の間取りは、家事動線やライフスタイルによって決めるのが一般的ですが、快適に過ごしながら電気代を抑えるには、日差しや風の通り道を考えることがポイントです。そのためには、季節によって変化する太陽の動きや敷地の形状、周辺環境を把握しましょう。

建物が密集する土地は、思うように日差しが入らない場合も少なくありません。中庭を作ると窓から日差しが入り室内が明るくなります。

また、冬の日差しを取り入れやすくするために、南側の軒は長さを調節すると良いでしょう。暗くなりがちな北側のスペースは湿気がこもりやすいので、浴室や洗面の水回りを設置する場合は、採光や通風の計画を意識したいものです。

4. 太陽光発電と蓄電池を取り入れる

注文住宅の電気代を抑えるためには、太陽光発電と蓄電池の導入もおすすめです。

太陽光発電を導入すると、昼間に使う電気をまかなうことができます。しかし、天気の良い十分な日射量があるときしか発電ができません。その場合は、電力会社から購入する必要があります。

その点、蓄電池があれば余った電力を貯めておき、発電量を確保しにくい夜間や天候の悪い日でも使用可能です。購入する分の電気代を大きく削減したい場合は、太陽光発電と蓄電池を合わせて取り入れましょう。

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電気代がかからない家づくりをする設備5選

電気代がかからない家づくりには、家の性能や間取りだけでなく設備にも着目しましょう。初期費用が高額になる設備もありますが、電気代を節約しながら快適な暮らしやすさが得られる場合がほとんどです。予算と家族の要望を照らし合わせて検討しましょう。

電気代がかからない家づくりをする設備は、以下の6つです。

  1. LED照明を取り付ける
  2. 保温性の高い浴槽にする
  3. エコキュートを設置する
  4. 太陽光パネルを設置する
  5. オール電化にする
  6. 全館空調を取り入れる

1.LED照明を取り付ける

LED照明は省エネ性にすぐれ寿命も長いため、節電に効果がある設備のひとつです。

  • LED:約40,000時間
  • 蛍光灯:約6,000〜10,000時間
  • 白熱電球:約1,000時間

また、部屋ごとに照明の明るさや色温度(電球色から昼白色)を調整できるLED照明システムや、人感センサーの導入をすることで、電気の消し忘れといったミスも少なくなります。

参照:照明|無理のない省エネ節約|経済産業省

2.保温性の高い浴槽にする

保温性の高い浴槽を取り入れることで、電気代だけでなくガス代も抑えられます。浴槽のまわりに断熱材が施工されているため、しっかり保温してお湯が冷めにくいのが特徴です。

お湯が冷めにくくなり追い炊きの回数が減れば、光熱費の節約につながります。家族の人数が多かったり、入浴時間が長かったりする場合でも、ライフスタイルを変える必要がなく、光熱費を節約できるのは大きなメリットといえるでしょう。

3.エコキュートを設置する

エコキュートは、従来型の電気給湯器よりも電気代がかかりません。室外に設置されたファンが外気の熱を吸収し、その熱を使ってお湯を温めるからです。

夜間の電気料金が安くなるプランがあるため、その時間帯にお湯を作りタンクに貯めておけば、昼間に安く使える仕組みとなっています。また、タンクのお湯が少なくなると自動で沸き増しする機能を備えています。夜間にお湯を使わない場合は、昼間のうちに自動機能を停止しましょう。

余分な電気代をかけずに済みます。家庭の消費電力のうち3割が電気給湯器といわれていますから、エコキュートは電気代の節約に役立つでしょう。

4.太陽光パネルを設置する

すでに紹介した通り、太陽光によって自家発電できる太陽光パネルの設置は、電気代の大幅な削減に期待できます。特に、南向きや傾斜が大きな屋根は太陽光が当たりやすく、太陽光パネルを設置するメリットは大きくなるでしょう。

また、停電や災害時の非常用電源として利用できるほか、家庭で消費しきれずに余った電力は売電が可能です。初期費用が高額になりやすいので、節電効果以外のプラス要素にも目を向けて検討しましょう。

5.オール電化にする

オール電化は上手に使えば、電気代のかからない住宅になります。オール電化とは、調理や給湯や冷暖房に用いるエネルギーをすべて電気でまかなうシステムです。

すべてを電気でまかなうと、今まで以上に電気代がかかるのではないかと心配になる方もいらっしゃるかもしれません。停電時に電化製品が利用できなくなる点も、オール電化で懸念されます。

そのため、オール電化にする場合は、以下の設備が重要です。

太陽光パネルと蓄電池

・昼間の電気代が安くなる

・電気代を軽減できる(ゼロになる可能性もある)

・停電の場合にも一定時間は電気が利用できる

エコキュート

・災害時にタンクに溜まっている水を利用できる

これらの設備なしでオール電化にすると、季節によって電気代が高くなる可能性があります。災害によりライフラインが途絶える不安がある場合や、昼間に在宅している家庭では、太陽光パネルや蓄電池、エコキュートと合わせてオール電化を検討してみてください。

オール電化ではなくエコジョーズの選択も

3つの設備に対する初期費用が負担になったり、太陽光パネルの設置が難しい屋根や土地条件だったりする場合、昼間に電気の消費が多い家庭は電気代の軽減は厳しいでしょう。オール電化を進めてしまうと、年間の電気代がかえって高くなる可能性があるので要注意です。

そういった場合は、オール電化ではなくガスと併用してエコジョーズを選択すると良いでしょう。エコキュートに比べて初期費用が安く、少ないガスで効率よくお湯を沸かせます。瞬間湯沸かし式なので、必要な時に無駄なくお湯が使えるうえに、飲用としても利用可能です。

6.全館空調を取り入れる

電気代のかからない家づくりには、全館空調を取り入れるのもおすすめです。全館空調とは、家の中の空気を循環させて、家全体を暖めたり冷やしたりするシステムを指します。

各部屋でエアコンを稼働させやる場合に比べて、全館空調のほうが電気代は安くなるのが一般的です。全館空調は、家の広さや断熱性や気密性といった性能にも左右されるので注意しましょう。

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電気代の軽減にはZEH住宅という選択もある

電気代を軽減して経済的で快適な家づくりを目指すなら、ZEH住宅という選択もあります。

ZEH(NET Zero Energy House)とは、家の断熱性を上げ、高性能設備で使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーをバランスして、年間の消費エネルギー量の実質的にゼロ以下にする住宅です。

電気代を軽減する家づくりを検討している方は、以下の3つを参考にしてください。

  • 節電につながる要素を満たしている
  • 電気代の実質ゼロも可能になる
  • 災害時でも自宅で電気を使用して過ごせる

節電につながる要素を満たしている

ZEH住宅には、断熱性能・省エネ性能・創エネ性能の3つの要素があり、それらを満たすことで節電につながります。それぞれの要素を、以下で確認しましょう。

断熱性能

断熱性能とは、室内外に熱を伝えにくくする性能です。夏の暑い外気を室内に伝えることなく、冬の暖かい室温を外に逃がさないので、冷暖房費を節約しながら一年を通して快適に過ごせます。

断熱性能はUA値(外皮平均熱貫流率)を指標とし、ZEH基準は0.4〜0.6W/㎡K以下となっています。数値が小さいほど断熱性能が高い住宅です。

※UA値:住宅の外皮(床、窓、外壁、屋根または天井)を通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で割った値

省エネ性能

ZEH住宅では、家庭で使うエネルギーを抑えるために、省エネ効果の高い設備を導入します。エネルギー消費の大きい空調・照明・給湯・換気の4項目においては、ZEH基準を満たした設備を使用しなければなりません。

家庭での電力消費を従来よりも20%以上を削減することが求められます。

消費電力や稼働状況、太陽光パネルによる発電量などを確認するには、「HEMS(Home Energy Management System)」が必須です。

創エネ性能

創エネとは、家庭で使うエネルギーを自分たちで作り出すことです。ZEH住宅では、住宅設備によるエネルギーの創出も必要な要素となっています。

自家発電設備は、太陽光発電が一般的で、蓄電池もしくは家庭用燃料電池も組み合わせて導入します。発電した電力を有効に使うためには蓄電池が必須であり、日常的な電気の使用だけでなく、非常時にも役立つので安心です。

また、創エネ性能の基準は、作り出すエネルギーが消費エネルギーを上回る場合に認められます。

電気代の実質ゼロも可能になる

ZEH住宅において、消費するエネルギーから作り出したエネルギーを差し引いた結果、電気代が実質ゼロも可能です。

ZEH住宅は太陽光発電を取り入れて、余った分の売電により電気代の収支が黒字になる場合もあります。

災害時でも自宅で電気を使用して過ごすせる

地震や台風などのニュースを見ると、家での災害対策が気になる方も多いでしょう。災害による停電で困るのは、照明器具や冷暖房設備、冷蔵庫が使えないことが挙げられます。災害の情報収集も難しいものです。

自家発電が可能なZEH住宅は、停電の復旧までに電化製品の利用やスマートフォンの充電が可能となります。災害時でも自宅で電気を使用して過ごせるので、不安が和らぐでしょう。

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給湯器や窓の設備をはじめ、ZEH住宅に関する補助金や減税制度もありますので、電気代のかからない家づくりには、それらの利用を検討しましょう。注文住宅を検討している方は、お気軽にご相談ください。

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最後に

注文住宅の電気代を抑えるには、断熱性と気密性の両方を高める必要があります。その上で、窓の適切な配置や日差しや風の通り道を考えた間取り、太陽光発電と蓄電池をと入れるのがポイントです。

また、LED照明や保温性の高い浴槽など、電気代のかからない家づくりに欠かせない設備もあります。ZEH住宅を選択も視野に入れてみてください。初期費用が増える可能性はあっても、長期的な視点でじっくり検討しましょう。

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