渡辺知哉
設計事務所・大手ハウスメーカー・不動産ベンチャーを渡り歩き、ランディックスにジョイン。 設計事務所時代は戸建住宅をメインに設計しつつ、その他はビル・マンション・オフィス・ショップ等広く設計業務を担当。 ハウスメーカーでは営業・設計・IC業務を兼務。ベンチャーではリノベーションのワンストップサービス業務を担当。営業・設計の両面からサポートします。
この記事の監修者
渡辺知哉
設計事務所・大手ハウスメーカー・不動産ベンチャーを渡り歩き、ランディックスにジョイン。 設計事務所時代は戸建住宅をメインに設計しつつ、その他はビル・マンション・オフィス・ショップ等広く設計業務を担当。 ハウスメーカーでは営業・設計・IC業務を兼務。ベンチャーではリノベーションのワンストップサービス業務を担当。営業・設計の両面からサポートします。
満足できる設備を導入することで、新しい住まいでの暮らしが快適になるでしょう。しかし、どのような設備が自分たちの暮らしに合っているのか判断が難しいものです。
この記事では、注文住宅におすすめの設備と選ぶポイントを紹介します。設備の特徴を理解し、プラン作成の参考にしてください。
注文住宅の設備を選ぶ際は、以下の2点を押さえておきましょう。
設備の交換時期は、使用頻度やメンテナンスによっても異なりますが、キッチンやバス、トイレの水回りは設置から15年とされています。
また、設備は、故障や不具合のタイミングで交換が必要になる場合があるでしょう。
新築から15年の間には、家族構成やライフスタイルに変化が見られます。そのため、適切なタイミングで必要な設備を見直し、買い替えやリフォームを検討しましょう。
設備は使用にあたり、初期費用だけでなく、電気代やガス代、水道代といったランニングコストがかかります。
設備によっては、省エネ性の高い設備を導入することも大切です。水回りの設備は、節水機能がついているものを選びましょう。
水道光熱費のかかる設備は、プランの段階で毎月どの程度のコストがかかるのか、それぞれの目安を調べた上で検討すると良いでしょう。
注文住宅は設備を自由に選択できますが、要望の全てを取り入れると予算を超えてしまうため、厳選しなければなりません。まずは、どのような設備があるのか、特徴を確認しましょう。
設備名 | 特徴 |
玄関ドアのスマートキー | リモコンやカードを使って 施錠/開錠ができるシステム |
宅配ボックス | 在宅・不在を問わず 荷物を受け取れるアイテム |
タッチレス水栓 | センサーによって 吐水/止水ができる水栓 |
ビルトイン食器洗い乾燥機 | キッチン本体に組み込むタイプの 食器洗い乾燥機 |
浴室暖房乾燥機 | 暖房・乾燥・涼風・換気機能を備えた 浴室設備 |
スリットシャッター | シャッター扉部分にスラット(長方形の部材)を採用しているシャッター |
複層ガラス | 2枚のガラスから構成され、 空気層をもたせたガラス |
外構照明 | 人の動きに反応して照明がつく、屋外用のセンサーライト |
全館空調システム | 住宅全体の空調を一括で管理するシステム |
床下冷暖房システム | 床下空間を利用して、各部屋に設置された吹き出し口に空気を送る空調システム |
リモコンやカードを使って、玄関ドアに触れることなく、施錠と開錠ができるシステムです。
メーカーによって、搭載している機能に違いがあります。荷物で手がふさがっている時や、子どもを抱いている時に、大変便利です。
在宅や不在を問わず、荷物を受け取れるアイテムです。
共働きの家庭や生活時間が不規則な家庭など、荷物の受け取りが難しい場合に安心できます。新築時に取り入れれば、外観を考える段階で外壁と一体感のあるデザインにできます。
センサーによって、水を出したり止めたりできるタッチレス機能が付いた水栓です。キッチンや洗面台に採用されています。
タッチレス水栓は電気が必要になるため、コンセント式もしくはバッテリー式となります。コンセント式は、停電時にセンサーが反応しません。そのような事態に備えて、バッテリー式を検討しましょう。
キッチン本体に組み込むタイプの食器洗い乾燥機です。
時間の節約につながる上に、家事負担の軽減もできます。共働きをしている、または家族の人数が多い家族にとっては、役立つでしょう。
浴室暖房のほかに、乾燥、涼風、換気機能を備えた浴室設備です。冬は浴室内を暖め、夏は涼しくできるため、入浴時に快適に過ごせます。
浴室近くに洗濯機を設置し、室内干しスペースも確保しておくと、作業効率が良くなるでしょう。
シャッター扉部分にスラット(長方形の部材)を採用しているシャッターです。
スリットシャッターは、採光や採風が可能で、降ろしても暗くなりません。リビングの掃き出しや大開口の窓に設置されています。
カラーバリエーションが豊富なので、外壁との統一感をもたせるとデザイン性が高くなります。
2枚のガラスから構成され、ガラスの間に中空層を作ることで、断熱性を高めたガラスです。
窓は外気の影響を受けやすいため、夏は涼しく冬は暖かい家作りに欠かせません。様々な種類があるため、実際にショールームで確認しましょう。
人の動きに反応して照明がつく、屋外用のセンサーライトです。
最近では、暗さに応じてライトの明るさを調整できるタイプがあります。ON/OFFの自動切替や人には100%の明るさになるタイプなど様々です。省エネや外構のデザイン性の両面から検討しましょう。
住宅全体の空調を一括で管理するシステムです。室内を一定の温度に保ち、換気や空気清浄の役割もあります。
全館空調を最大限に活かすには、住宅が高気密・高断熱であることが求められます。機能性の低い住宅の場合は、より多くのエネルギーが必要となり、電気代が高額になるため注意が必要です。
床下空間を利用して、各部屋に設置された吹き出し口に空気を送る空調システムです。吹き出し口は部屋はもちろん、トイレや洗面室などにも設置できます。
前提として、高い気密性や断熱性のある住宅に限ります。豊富な実績にある建築会社に依頼することが重要です。
注文住宅の設備を選ぶときは、以下のポイントを意識しましょう。
注文住宅の設備を選ぶ際には、ライフスタイルに応じて必要な設備を検討しましょう。
ここでは、状況ごとにおすすめの設備を紹介します。
<設備を選ぶ状況>
家事の負担を軽減して、ゆとりある暮らしにしたいと考えている方は多いでしょう。
家事を時短したいときには、以下の設備に着目して検討してみてください。
おすすめの設備
パントリー(食品や食器を収納するスペース)/ 浴室乾燥機/ディスポーザー(生ごみを処理する装置)/室内物干しスペース/ビルトイン食器洗い乾燥機 |
子どもの姿を見守りつつ、家事の効率アップやリラックスできる空間作りの工夫を考えてみましょう。
「子育てのしやすさ」に注目するなら、以下の設備がおすすめです。
おすすめの設備
対面キッチン/タンクレストイレ/床下エアコン/床暖房/浴室乾燥機/畳スペース |
高齢というバリアフリー対策と考えるかもしれませんが、小さな子どもから大人まで、家族が安心して暮らすにはぜひ導入したいところです。長く暮らせる住宅を目指すのであれば、以下の設備を検討してみてください。
おすすめの設備
水はけがよく滑りにくい床材/手すり/IHヒーター/人感センサー付き補助灯/全館空調システム/浴室暖房乾燥機 |
快適な暮らしに必要な性能を備えた設備といっても、過剰な性能を求めるとコストが高くなるので、費用とのバランスを見ながら設備を選ぶことが大切です。住宅設備の省エネ性能は、以前に比べて格段に向上しています。省エネ性能の高い設備は、光熱費の節約につながります。
設備を選ぶ際には、実際に見て触れてみるのも大事です。カタログやメーカーのホームページだけを参考にして決めてしまうと、イメージと違っていたと後悔してしまうかもしれません。高額になる場合があるため、できるだけ住宅設備のショールームやモデルハウスで実際に見てから選ぶようにしましょう。
メンテナンスのしやすさは、暮らしのストレスを大幅に軽減できます。メンテナンスが容易にできるか、日常の利便性を考慮しましょう。
特にキッチンや洗面台、浴室、トイレの水回りは、清掃の頻度が高く、多くの労力が必要です。
また、湿気による劣化があるため、水漏れといったトラブルを防ぐためにも、少しでも不具合が起きたらできるだけ早く点検や修理をおこないましょう。
設備は性能だけでなく、インテリアデザインに大きく関わってきます。設備のデザイン性はもちろんのこと、空間全体の調和が大切です。設備の存在感が目立たないよう、カラーや素材、形状などを考慮する必要があります。
全てを既製品にするのではなく、場合によってはオーダーメイドを検討してみてはいかがでしょうか。
例えば、木や漆喰など自然素材を取り入れた内装には、既製品とマッチしないケースが少なくありません。木製の造作家具を大工さんに製作してもらうのも1つの方法です。家全体の雰囲気に合ったデザインの設備を選ぶことで、統一感のある空間を作り出せるでしょう。
設備選びには、予算は重要な要素になります。限られた予算で、性能やデザイン性にこだわるのが理想です。また、長期的な視点でランニングコストやメンテナンス費用も考慮しなければなりません。コストパフォーマンスの良い設備を選びましょう。
予算をオーバーした場合は、以下の方法でコストダウンを図りましょう。
しかし、設備は多種多様で、どのように選ぶべきか悩む方も多いでしょう。そういった場合は、住宅のプロに相談すると解決の糸口を見出せます。ライフスタイルや要望に沿った提案を受けられるでしょう。
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今回おすすめした住宅設備は、予算の許す範囲であれば必要性のあるところに、ぜひ導入を検討してみてください。その際に、状況に合わせて必要な設備を洗い出し、性能やメンテナンスのしやすさ、デザインも合わせて検討しましょう。
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