注文住宅を建てる際には、後悔のないようにしたいと考える方が多いでしょう。慎重に検討したとしても、ある程度住み始めて失敗に気づくケースがほとんどです。そのため、これまでに注文住宅を建てた人の失敗例を把握することが大切になります。

この記事では、注文住宅で後悔しがちなポイント7つのポイントのほか、失敗しないために事前にできる対策を解説します。入居後の満足度が変わってきますから、ぜひ参考にしてください。

注文住宅で後悔しがちな8つのポイント

注文住宅で後悔しがちなポイントは、主に以下の7つです。

  1. 使用目的に合った部屋の広さを確保できていない
  2. コンセントが足りない・配置が不便
  3. 日当たりや風通しが良くない
  4. 家事動線を考慮していなかった
  5. 収納スペースが足りない
  6. 冷暖房効率が気になる
  7. 予算をオーバーしてしまった
  8. 家の立地に懸念点がある

1.使用目的に合った部屋の広さを確保できていない

使用目的にあった部屋の広さに関する後悔が多く聞かれます。

 【後悔例】

  • イメージ通りに家具を配置できない
  • キッチンが狭く、夫婦や家族がすれ違えない
  • リビングを広くしたために、他の部屋が狭い
  • 子どもの成長を考えると部屋が狭い
  • ロフトや小さな部屋を有効活用できない

部屋の広さに関する後悔は、狭いだけでなく広すぎても住みやすさに影響を与えます。家具の配置や家族構成を踏まえて検討すると失敗が少ないでしょう。

2.コンセントが足りない・配置が不便

コンセントの数や配置は、図面だけでは分かりにくいため、後悔しやすいポイントのひとつです。

 【後悔例】

  • 家電を利用するたびに、コンセントの抜き差しが必要になる
  • 家具の陰に隠れて使えない
  • コンセントを考慮すると、思った通りに家具が置けない
  • スイッチに手が届きにくい
  • 照明のON/OFFに移動が必要になり、三路スイッチにしておけば良かった

三路スイッチとは、2カ所から1つの照明を操作できるスイッチです。LDKから各部屋に行く間取りのほか、入り口が2つある部屋、ウォークスルークローゼットに設置してあると、非常に便利になります。

コンセント不足や配置は、建ててから改修するのは大変です。新しい暮らしにあった配線計画が大切になります。 

3.日当たりや風通しが良くない

窓の位置や大きさが適切でないために、期待通りの日当たりや風通しが得られないと後悔するケースがあります。

 【後悔例】

  • 日中でも照明が必要になる
  • 湿気がこもりやすく、カビや結露が発生する
  • 室内干しが乾きにくい

日当たりや風通しの問題を改善するには、照明やエアコン、サーキュレーターを利用する機会が頻繁になります。そのため、光熱費が予想よりも高くなってしまうでしょう。

設計段階から、風の通りやすい窓の位置と大きさを検討し、十分な日当たりが期待できない場合には吹き抜けや高窓を検討してください。

4.家事動線を考慮していなかった

家事動線は、料理や掃除、洗濯をおこなう際に移動する経路であり、実際に生活してみないと気づきにくい部分です。

【後悔例】

  • 通路が混雑して家族がスムーズに行き来できない
  • 洗濯と干すスペースが離れており、何度も往復が必要になる
  • 玄関からキッチンまでの距離が遠く、荷物の運び入れが大変になる

家事動線がシンプルになると、移動距離を短縮できるため家事効率が良くなります。限られたスペースを最大限活用しながら、家事動線を確保し、暮らしやすい家を実現させましょう。

5.収納スペースが足りない

間取りや部屋の大きさを十分に検討したものの、収納スペースの少なさに不満を抱くケースも少なくありません。

【後悔例】

  • 部屋の広さを優先した結果、収納スペースが狭い
  • 衣装ケースなど別の収納を置けない
  • 部屋が片付かない
  • 掃除がしにくい
  • 布団といった大きな物を収納できない

注文住宅では、玄関やキッチンなど生活する場所ごとに、奥行きも意識した収納スペースの確保が大切です。

また、収納場所によっては使いにくくなり、次第に使わなくなるケースもあるので注意しましょう。

  • 収納場所までの距離があり、出し入れが面倒になる
  • 床下収納や壁収納を使っていない

6.冷暖房効率が気になる

快適な暮らしを実現する上で、冷暖房効率は重要な要素です。冷暖房効率が悪いと、夏は暑く・冬は寒いため、快適に過ごすのが難しくなります。

【後悔例】

  • 1階と2階で温度差が大きい
  • 広い部屋の冷暖房が効きにくい
  • 各部屋にエアコンが必要になる
  • 床全体を温める床暖房が必要になる

家全体の室温が快適になるような、冷暖房計画を立てましょう。さらに、機密性と換気、断熱性を高い家づくりをしてくれる建築会社に依頼し、間取りと合わせて検討するのがベストといえます。

7.予算をオーバーしてしまった

予算内で理想を叶えたいと考えていても、想定を超えてしまったという声もよく聞かれます。

【後悔例】

  • 自己資金が足りない
  • 想像以上に費用がかかる
  • 理想を叶えられない

一生に一度の家づくりを、予算の都合で諦めなければいけないとしたら後悔しきれません。間取りやデザインなど、全てのこだわりを実現すると、満足のいく家づくりはできますが、新しい暮らしを圧迫する可能性があります。要望と資金計画の兼ね合いを検討しましょう。

8.家の立地に懸念点がある

注文住宅は土地探しが重要になるため、立地に懸念点があると、家づくりも後悔してしまう可能性が高くなります。

【後悔例】

  • 駅や学校までのアクセスが悪い
  • 周囲の騒音やニオイが気になる
  • 夜間が暗い
  • 広さが十分ではない

立地条件として、何を優先すべきかを把握した上で、土地選びを進めていきましょう。基本的に、時間帯や天候に応じて現地を確認してみることが重要です。土地選びからサポートしてくれる相談窓口があるので、家づくりを検討した段階から利用するもの良いでしょう。

注文住宅で失敗しないためにはシミュレーションが大事

注文住宅で失敗しないためには、外観のデザインから建物の内部、実際の費用までのシミュレーションが大事になります。

間取りやデザインの自由度が高いからこそ、事前にシミュレーションでイメージとの大きなズレを解消しておけば、後悔するリスクを軽減できるでしょう。

シミュレーションはプロに依頼する

さまざまなシミュレーションを自分でおこなうのは容易ではありません。外観や内観のシミュレーションは、建築のプロである一級建築士にお願いしましょう。建物は平面図だけでは分かりにくいので、3Dパースも合わせて依頼すると理解が深まります。費用面は、不動産取引や住宅ローンに詳しいフィナンシャルプランナーに依頼しましょう。

注文住宅で失敗しないために事前にできる対策

注文住宅で失敗しないために事前にできる対策は、以下の通りです。

  • 実際の暮らしをイメージする
  • 将来を視野に入れる
  • 無理のない資金計画を立てる
  • 理想を実現できる建築会社に依頼する

実際の暮らしをイメージする

実際の暮らしをイメージして、間取りや設備のグレード、デザインのこだわりたいポイントを家族で話し合いながら決定しましょう。

  • 家族の要望に合った部屋数を用意できるか
  • コンセントの数や配置する高さは適切か
  • 窓の数や大きさから日当たりや風通しが良くなるか
  • 家事のしやすい広さを確保できているか、実際の流れはどのようにおこなうのか
  • 機密性と換気、断熱性の高い素材や設備をどの程度まで取り入れるか
  • 家事のしやすい広さが確保できているか、実際の流れはどのようにおこなうのか

そうすることで、キッチンと水回りの距離感、収納スペースの設置場所と量、各部屋の配置などの具体的な要望が見えてきます。

将来を視野に入れる

将来、家族構成が変わる可能性やライフスタイルの変化までを視野に入れておくと失敗が少なくなります。それぞれの考え方を、以下で確認しましょう。

家族構成が変わる可能性を想定する

将来的に家族構成が変わる可能性をしましょう。

現時点で必要な部分でプランを立てると、住みにくくなる可能性があるからです。

例えば、子どもが増えて家族構成が変わると、部屋数が不足する問題が起こりやすくなります。対応できるよう、部屋を確保しておいたほうが安心です。

ライフスタイルの変化を見据える

将来の暮らしを見据えて、間取りを考えていきましょう。子どもがいる家庭は、成長とともにライフスタイルは変わっていくため、1部屋を2つに区切るといった間取りを考えるのが望ましいといえます。

子どもから大人まで快適な暮らしを実現するには、必要な玄関の広さや家事動線、収納スペースなどに配慮することが大切です。  

無理のない資金計画を立てる

無理のない資金計画は、注文住宅を失敗させない重要なポイントのひとつです。家の完成はゴールではなく、今後の生活のスタートなり、ローンの返済が大変になる状況では、快適な暮らしとはいえないからです。

資金計画は、以下のように進めます。

  1. 家づくりの総費用を確認する
  2. ある程度の現金を手元に残して、自己資金をいくら出すか決定する
  3. 父母または祖父母からの援助資金を確認する
  4. 年収をもとに住宅ローンの借入額を検討する
  5. 月々の返済額を確認する

資金計画を建てる際は、ファイナンシャルプランナーや建築会社への相談がおすすめです。

理想を実現できる建築会社に依頼する

注文住宅で失敗しないためには、理想を実現できる建築会社に依頼することが最重要ポイントといっても過言ではありません。

家族が理想とする家づくりができるのか事前に確認をしておきましょう。

  • ホームページで施工事例をみる
  • モデルハウスや実例見学会に出向く

実際に営業マンと話す機会があれば、素材や性能、デザインを確認してください。適切なアドバイスと提案力がある、施工実績の豊富な建築会社を選びましょう。

念入りに打ち合わせをする

建築会社との打ち合わせは念入りにおこなう必要があります。気になる点があれば、遠慮せずに質問して不安要素を解決するようにしましょう。

双方に思い違いがあると、理想の家づくりは実現できません。実現するためにはどうしたら良いのか、専門的な意見も取り入れて、納得のいく家づくりを目指しましょう。

後悔しない理想の家づくりをするにはsumuzuへ

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なお、具体的な話は面談が必要ですが、対面のほかオンラインにも対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

最後に

住み始めてから後悔のないよう、実際の暮らしをイメージし、将来を視野に入れて、家づくりを進めていきましょう。

この記事で紹介した後悔例のほか、事前の対応策を参考に、ぜひ理想の家づくりを実現させてください。ただし、家づくりは立地条件に大きく左右されます。家族構成やライフスタイルからも検討しなければなりません。

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