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家づくり、間取りプラン

初めての注文住宅ガイド:家を建てるためのステップ解説

 

目 次

1. はじめに

初めて家を建てるとき、何から始めればいいのか、何を準備すべきなのか、どんな困難が待ち構えているのか、そんな疑問に対して、各ステップごとにお答えします。
予算計画、土地選び、ローンの選び方から始め、ハウスデザイン、安全設計まで、さまざまな視点から家づくりの要点を解説します。そして、ハウスメーカー、工務店、建築家の選び方についてや、建築契約や工事の進捗管理、引き渡し後のアフターサービスについても説明していきます。

2. 家を建てる前に知っておくべき基本情報

夢のマイホームを建てる前に、いくつかの基本情報を理解しておくことが大切です。
まず家づくりのプロセス全体や、スムーズに進めるための情報を把握しましょう。

2-1. 家を建てるための段階別ガイド

注文住宅を建てることは一大プロジェクトであり、まずはその全体像を把握することが第一歩です。

2-1-1. 家づくり計画の開始

家づくりは良い計画から始まります。まずは何を実現したいのか、目的やビジョンを明確に設定しましょう。例えば、完全分離型の二世帯住宅を建てたい、収納スペースを豊富に持つ家が欲しい、などです。これが全体のプロジェクト計画の基礎となります。

2-1-2. 予算設定

全体の予算を設定します。土地購入費、建築費、内装や家具の費用などを含めた総額を算出します。また、初期費用だけでなく、居住後の維持費や生活費も考慮に入れると良いでしょう。
この段階で、金融機関からの借入可能額を調査することもおすすめします

2-2. 家を建てる際のコストと予算計画

家を建てる費用は、予想以上に多岐にわたります。その内訳を理解し、適切な予算計画を立てることが大切です。

2-2-1. 総コストの内訳

建築費はもちろん、場合によっては設計費も必要になりますし、土地代、諸費用(登記費用、固定資産税、火災保険など)なども把握し、それぞれが全体のどの程度を占めるのかを理解しましょう。
例えば、9,000万円で家を建てる場合、土地代5,500万円、建築費3,000万円、諸費用500万円といった具体的な内訳を考えます。

2-2-2. 予算オーバーを防ぐ方法

予算オーバーは家づくりにおける最大のリスクの一つです。その防止策として、着手前に土地購入から竣工までの予算を考え、余裕を持った資金計画を立てることが大切です。
そして適切なコスト管理を行い、必要に応じて計画を修正します。

2-3. 土地の選び方:地盤、立地、プランなど

家づくりの成功は、適切な土地選びから始まります。地盤の状態、立地条件、近隣環境などをしっかりとチェックしましょう。

2-3-1. 土地購入のポイント

自然災害の多い日本では、土地を選ぶ際には、地盤の強度やハザードマップの確認が必須です。
そして、日当たり、風通し、交通アクセス、学区、近隣の環境なども重要なポイントです。

2-3-2. 土地調査とその重要性

地質調査や地盤調査は、土地購入の際には欠かせません。これにより地滑りや地盤沈下のリスクを事前に把握できます。
地盤が弱い場合や地震の影響を受けやすい地域では、地盤改良が必要になるかもしれません。そのための費用も考慮に入れる必要が出てきます。

2-3-3. プランとボリューム

あなたの理想とする家を建てるためには、ただ単に土地を購入するだけではなく、その土地に建てられる家の「プランとボリューム」を事前に見極めることが重要です。

まず、土地の「ボリューム」を考慮する必要があります。これは、土地がどれほどの大きさの建物を建てられるのか、つまり建築可能な面積や高さを指します。このボリュームは、斜線規制や用途地域、日照権などの都市計画法によって制限されます。例えば、商業地域では比較的大きな建物が許される一方で、住宅地域ではそれが制限されることもあります。また、斜線規制は、建物の高さや形状を制限するもので、近隣の日照権を保護するための規制です。

次に、自分たちが建てたいと思う間取りの家がその土地に建てられるかどうか、「プラン」をしっかり見極める必要があります。例えば、4LDKの家を建てたいと思っても、その土地の形状や規制がそれを許さない場合は、建てることができません。土地の購入後に発覚しても、後の祭りです。

こういったことを踏まえた上で、土地の購入をすると、理想の家をスムーズに建てることが可能になります。土地選びやプラン作成には専門的な知識が必要ですので、ぜひその両方に精通しているsumuzuご相談ください。いろいろな決定事項が円滑に進むかと思います。

2-4. 住宅ローンの基礎知識

多くの人にとって、家を建てるためには住宅ローンを利用することが一般的です。その基礎知識を身につけ、最適な選択をしましょう。

2-4-1. 住宅ローンの種類と選び方

金利の種類やローンの期間、返済方法など、住宅ローンにはさまざまな選択肢があります。それぞれのメリットとデメリットを理解し、自身の収入やライフスタイルに最適なものを選ぶことが重要です。

1-4-2. 住宅ローンの返済計画

返済計画は、大きな買い物である家を購入する際に非常に重要です。
年収の6〜7倍くらいが借入限度とされることが多いようですが、返済に困らないよう生活費なども考慮した上で、無理なく返済できる計画を立てましょう。ローンの返済が困難になった場合の対策も考えておくと安心です。

3. 家を建てる上での設計ポイント

自分たちの理想を形にするためには、設計段階で多くの要素を考慮する必要があります。ここでは、家を建てる上での設計における重要な考慮点を探ります。

3-1. ハウスデザインの選択:スタイルと機能性

あなたの家はあなた自身や家族を表現する場でもあります。デザインと機能性をバランス良く取り入れることで、快適な家を建てることができます。

3-1-1. 人気のハウスデザイン

最近の家づくりでは、シンプルモダン、ナチュラル風や北欧風などのスタイルが人気です。各デザインの特徴や魅力を把握し、自分たちのライフスタイルや好みに合ったものを選ぶことが大切です。
例えば、自然光を活用したい場合は、大きな窓が特徴的なモダンなデザインが良いでしょう。

3-1-2. 機能性を追求した設計のポイント

デザインだけでなく、住む人の生活スタイルに合わせた機能性も重要です。収納スペースの確保、生活動線や家事効率など、日々の生活をスムーズにする工夫が求められます。
例えば、家族が増える可能性がある場合は、間取りの変更が容易なフレキシブルな設計を考えると良いでしょう。

3-2. 省エネ・エコな家づくりの考え方

環境に配慮した家づくりは、持続可能な未来に貢献するだけなく、長期的なコスト削減に繋がります。

3-2-1. 省エネ設計の基本

省エネ設計では、断熱性能の高い建材の選択、自然の力を最大限利用した冷暖房費を削減する工夫、エネルギー効率の良い家電などが考慮されます。
例えば、冬は日射を最大限に取り入れて暖房費を節約し、夏は適切な日除けや通風で室内の温度上昇を抑えるように設計します。

3-2-2. エコ建材の選び方

エコ建材は、環境に優しいだけでなく、健康に配慮した家づくりにも寄与します。無害・無毒の素材、再生可能な素材など、各素材の特性を理解し選びましょう。

3-3. 耐震性と安全性を確保するための工夫

日本では地震が頻繁に発生します。そのため、耐震性を重視した設計は必須です。また、日常生活の安全性も確保することが大切です。

3-3-1. 耐震性能

日本では新築住宅は建築基準法に基づいた耐震基準を満たすことが必須となっています。これは地震による建物の崩壊を防ぎ、住人の安全を守るためのものです。
各ハウスメーカーが耐震技術を研究し続けています。工法による耐震性の違いや最新の耐震性能などの理解を深めておいて損はありません。

3-3-2. 安全設計のポイント

家の中でも転倒などの事故が起こるので、必要に応じて手すりを設置するななどにより安全性を高めると良いでしょう。特にお子様や高齢者がいる家庭では、これらの配慮は大切になります。
また、犯罪から住まいを守るためのセキュリティ対策も大切です。防犯カメラの設置や、鍵や窓ガラスの種類などを検討し、万全の防犯対策を施すことも重要です。

4. ハウスメーカー、工務店、建築家の選び方

家を建てるパートナーとなるハウスメーカー、工務店、または建築家を選ぶことは、成功する家づくりのためには非常に重要です。ここではそれぞれの特性と選び方について詳しく説明します。

4-1. ハウスメーカー、工務店、建築家の違いと特性

ハウスメーカー、工務店、建築家にはそれぞれ特性とメリットがあります。自分たちのニーズに最も合った選択をしましょう。

4-1-1. ハウスメーカーとは

ハウスメーカーは全国展開している大手の住宅会社で、規模の大きさとシステム化された建築プロセスが特徴です。一貫した品質管理と充実したアフターサービスが売りです。
例えば、一部のハウスメーカーでは、自社の工場で部材を製造し、施工も自社スタッフが行うため品質が一定です。

4-1-2. 工務店とは

工務店は地域密着型の企業で、地域の気候や風土、地盤条件に合わせた家づくりが得意です。また、手作り感のあるオーダーメイドの家づくりも可能で、顧客との距離が近いことも特長です。
具体的には、雪が多い地域であれば雪が積もりにくい屋根形状や、高温多湿な地域では通気性を重視した設計などが提案できます。

4-1-3. 建築家とは

建築家は一棟一棟を丁寧に設計する専門家で、個別のニーズや生活習慣に寄り添った設計が可能で、斬新なデザインや特殊な要望にも対応できます。その設計に基づいて、実際に家を建てるのは工務店などが担当します。
例えば、土地の形状が特殊であったり、独自のライフスタイルに合わせた家づくりをしたい場合には、建築家に設計を依頼するのが適しています。

4-2. 建築家と一緒に家を建てるプロセス

建築家と一緒に家を建てる際のプロセスは、他の方法と比べて高度なパーソナライゼーションが可能です。

4-2-1. 建築家との初めての打ち合わせ

建築家との最初の打ち合わせでは、ライフスタイルや理想の住まい、予算などについて共有します。
例えば、「自然素材を生かした家に住みたい」「自宅で仕事をするためのワークスペースが必要」など、具体的に伝えましょう。
初めての打ち合わせはプロジェクトの成功に大きな影響を与える重要なステップです。仕事内容だけでなく、相性の良し悪しも見極めることも大切です。

4-2-2. 建築家との家づくりのプロセス

建築家と一緒に家を建てる際には、初期コンセプトの提出から詳細な設計、施工に入るまでの各ステップで、綿密な打ち合わせを行います。この間、あなた自身や家族が中心となってフィードバックを繰り返し、建築家がそのアイデアを具現化していく役割を果たします。

4-3. 良いハウスメーカー・工務店の見分け方

ハウスメーカーや工務店を選ぶ際には、それぞれが持つ特性や提供するサービスを理解し、自分たちの要求に最も適したものを選ぶ必要があります。

4-3-1. ハウスメーカー選びのポイント

ハウスメーカー選びでは、その実績、品質保証、アフターサービス、そして提供するハウスデザインの種類などをチェックすることが大切です。また、見積もりやプランの明確さ、スタッフの対応、そして第三者の信頼できる口コミも重要なポイントとなります。
例えば、一部のハウスメーカーでは30年、あるいはそれ以上の長期保証制度を設けており、これはそのハウスメーカーが自社の製品に自信を持っている証拠と言えます。

4-3-2. 工務店選びのポイント

工務店選びでは、施工例や過去の実績、建築後のアフターサービスなどを確認することが大切です。また、多くの工務店の最大の強みは地元に密着したサービスなので、周辺地域での評判やその地域に精通しているかどうかも必須チェックポイントです。そして、自分たちの要望をしっかりと聞いてくれるかどうかも、重要な確認事項です。

5. 建築契約から竣工までとその後のプロセス

注文住宅を建てるプロジェクトは、建築契約の締結から工事の完成、引き渡し、そしてその後のアフターサービスまで、多くのステップを含みます。ここではそのプロセスと注意すべきポイントについて詳しく説明します。

5-1. 建築契約の流れと注意点

建築契約は、あなたと建築業者との間の重要な合意です。契約内容をしっかり理解し、自分たちの権利を保護するための知識を持つことが大切です。

5-1-1. 建築契約書の理解と確認

建築契約書にはプロジェクトの詳細が詳述されます。これらの内容をしっかりと理解し、不明な点があればすぐに建築業者に質問することが大切です。
契約内容の確認を怠ると、完成した家が想像していたものと異なる場合も有り得ます。しかし契約書の記述内容が難しいため、専門家のアドバイスを受けながら確認することを推奨します。

5-1-2. 建築契約の重要な条項

建築契約には、建物の設計や仕様だけでなく、工事費用、支払い条件、工期、遅延に対するペナルティ、保証条件など、重要な条項が多数含まれます。すべて滞りなく進むとは限りませんので、万が一のために、これらの条項をしっかりとチェックし、理解しておくことが必要です。

5-2. 建築中の確認ポイントと品質管理

建築中は、工事の進行状況を定期的に確認し、品質管理を行うことが大切です。

5-2-1. 施工監理のポイント

施工監理は、設計通りに建物が建てられているか、工事の進捗が計画通りか等を確認する重要なプロセスです。適切な施工監理が行われているか、工事が契約通りに行われているかなど、できるだけ自分たちでも確認すると良いでしょう。

5-2-2. 工事の進捗管理と確認

工事の進捗を定期的に確認し、スケジュール通りに進んでいるかをチェックしてください。
何か問題点に気付いたら、すぐに建築業者にフィードバックを行うことも重要です。また、工事の進捗に遅れが出た場合の対応策も事前に確認しておくと良いでしょう。

5-3. 引き渡し後のアフターサービスと保証

建築物が完成し引き渡された後も、ハウスメーカーや工務店、建築家との関係は続きます。アフターサービスや保証は、あなたの家を長持ちさせるための重要なサポートです。

5-3-1. 引き渡し時の注意点

完成した家が契約通りの品質であることを確認するために、引き渡し時には施工上の不具合がないか、設計通りに作られているかなど、細部に至るまでチェックを行います。また、設備の使用方法やメンテナンス方法についても、しっかりと説明を受けてください。

5-3-2. アフターサービスと保証の詳細

引き渡し後も定期的なメンテナンスや修理が必要となる場合があります。そのため、ハウスメーカーや工務店が提供するアフターサービス、保証の内容や期間を把握しておくことは、安心して長く住み続けるためにとても大切です。こういった点も契約前に確認し、納得できるサービスを提供しているかを見極めてください。

6. Q&A

Q: 注文住宅を建てる初期段階での重要なポイントは何ですか?

A: 家づくりの初期段階では、まず全体の計画を立てることが重要です。予算設定、土地選び、そして住宅ローンの知識が必要となります。それぞれのステップを理解した後に、ステップごとの詳細な計画を立てることが、後の工程をスムーズに進めるためのポイントとなります。

Q: ハウスメーカー、工務店、建築家の違いとそれぞれのメリットは何ですか?

A: ハウスメーカーは、一括して家づくりの全てを手掛ける大手の会社のため、安定した品質とスケジュール管理がメリットです。工務店は地元密着型で、細かな要望に対応したカスタマイズが可能です。建築家と一緒に設計を進める場合は、独自のデザインや機能性を追求することが可能です。

Q: 建築契約の注意点は何ですか?

A: 建築契約書は締結前に内容をしっかり確認し、理解することが重要です。特に契約の重要条項を把握し、家自体に関することだけでなく、施工監理のポイントや工事の進捗管理などについても理解しておくことが大切です。

7. まとめ

注文住宅を建てるプロセスは、計画から引き渡しまで、多くのステップを含みます。基本情報の理解から始まり、予算やローンの計画、購入を検討する土地の良し悪しの判断など、不動産関連の知識が必要になってきます。また、地域の安全性や近隣との関係も重要な要素です。

ハウスメーカー、工務店、建築家といった家づくりのパートナーの選び方も、間違えることはできません。それぞれが提供するサービス、メリットやデメリットを理解し、最適な選択をすることが求められます。その後も、建築契約、建築中の品質管理、引き渡し後のアフターサービスなど、細部にわたって把握することも大切です。

このように注文住宅を建てるのは、とても大変なプロジェクトかもしれませんが、それぞれのステップを理解し、全体を見通した上で適切な計画を立てること重要です。さらに、検討中の土地に希望する家が建てられるか判断する時など、土地を購入する前から、不動産と建築の両方の知見が必要となります。
sumuzuでは、不動産と建築の専門家がお客様に寄り添いつつ、土地探しから建築契約まで一気通貫でサポート致します。注文住宅を検討し始めてから、不明なことや迷うことが出てきましたら、お気軽にsumuzuまでご相談ください。

この記事を書いた人

渡辺知哉

設計事務所・大手ハウスメーカー・不動産ベンチャーを渡り歩き、ランディックスにジョイン。 設計事務所時代は戸建住宅をメインに設計しつつ、その他はビル・マンション・オフィス・ショップ等広く設計業務を担当。 ハウスメーカーでは営業・設計・IC業務を兼務。ベンチャーではリノベーションのワンストップサービス業務を担当。営業・設計の両面からサポートします。