開放感のある「吹抜け」のメリット&デメリットを徹底解説!
目次
【1】「 吹抜け」とは
「吹抜け」とは、建物内に空間を作るために、上階の天井部分を開放することで、開放感や光の差し込みを感じることができる空間のことです。
高さや広さを活かした部屋のデザインやコーディネートができるなどの利点が思い浮かびますが、その一方で安全面で配慮が必要になるなどの欠点もあります。
そこで、吹抜けのメリットとデメリット、コストや子供がいる家庭の注意点をまとめましたので、間取りを作る際の参考にしてください。
【2】 吹抜けのメリット
1. 最高で抜群な「開放感」
吹抜けを設けることにより、天井の高さが高くなり、開放感や豪華さを演出することができます。
縦の空間が生まれ、建物内に光を取り入れることができます。そのため、明るい空間を作ることができ、心地良い居住空間を実現できます。
《例》 吹抜けに面した窓から外光を取り入れ、明るく開放的なリビング空間を作る。
2. 心地良く感じる「風通し」
吹抜けを設けることにより、建物内の空気が循環しやすくなります。
煙突効果※により熱気が上昇し、上部に設置した窓から自然に換気が行われるため、快適な空間を保てるのです。
《例》 吹抜けによって空間全体の空気の流れが改善されるため、エアコンの冷暖房効率が良くなる。
※ 煙突効果:暖房や調理などで発生する暖かい空気が、吹抜けを通して上昇しやすくなる現象。吹抜けの上部に窓を設置することによって、暖かい煙突効果で上がってきた熱気や湿気などを排出することができます。
3. 内観の印象が決まる「デザイン」
吹抜けを設けることにより、内観にデザイン性やコーディネートの幅を持たせることができます。
吹抜けの形状や高さ、壁の色や素材、手すりのデザインなどを工夫することで、建物の印象を大きく変えることができます。
《例》 吹抜けの壁に天然石のタイルを使用することで、自然な風合いや落ち着いた雰囲気を醸し出す。デザイン性の高い照明を配置して、点灯時に豪華な雰囲気を作り出す。
4. 家族同士の「一体感」
分断されていた上下階を吹抜けで空間的につなぐことにより、家族の気配が感じやすい家になります。
また、子供たちが自由に遊べるような設計も可能で、子育て世帯には魅力的です。
《例》 吹抜けに滑り台や遊具を設置し、子供たちの遊び場として活用する。
【3】 吹抜けのデメリット
1. 手間がかかる「掃除」
吹抜けには手が届きにくい高い場所ができるので、掃除が大変になります。
特に、高い位置にある窓や照明器具などの掃除は、手間や時間がかかります。
《例》 吹抜けの天井に照明器具を設置する場合、定期的にクリーニングが必要になる。
2. 意外と気になる「騒音」
吹抜けは縦の空間が生まれるため、音が響きやすくなります。特に、家族全員が一緒に過ごすリビング空間が吹抜けの場合、テレビや音楽などの音が上下階に響いてしまうことがあります。
《例》 吹抜けがあるリビングで大きな音楽を流すと、上階の部屋にその音が響く場合がある。
3. 室内の温度キープが難しい「冷暖房効率」
吹抜けは縦の空間があるため、暖房や冷房の空気が上に逃げやすくなります。そのため、光熱費が増えたり、快適な室温を保ちにくいという問題があります。
《例》 エアコンで部屋を暖める場合、吹抜け部分がなかなか暖かくならない。
4. 配慮が必要な「安全性」
吹抜けの高所から落ちることがあります。
特に小さい子どもや年配の方がいる場合は、転落や事故の危険性があるため、安全対策が必要になります。
《例》 手すりには適切な高さや強度が必要であり、デザイン性の高いのガラスの使用には注意が必要。
【4】 吹抜けの注意点
1. 気になるコスト
吹抜けを設けることにより、建築費用が増加することがあります。
天井の高さや階段の設置、手すりや柵の設置、照明器具の取り付け、掃除用具などの用意など、建築費用がかかる要素が増えるためです。
ただし、設計や施工方法によっては、コストを抑えることができます。
例えば、手すりや柵に使用する素材を変更することによって、費用を削減することができます。
光熱費の節約につながることもあります。
例えば、外光がたくさん入るので日中は照明が不要になるなど、ランニングコストの面で長期的なメリットとなる場合もあります。
2. 子どもがいる家庭
吹抜けは、子どもたちが自由に遊ぶことができる場所としても活用できます。
例えば、吹抜けに滑り台や遊具を設置することで、子どもたちが遊ぶ場所として楽しめます。
その他、吹抜けから上階の部屋を見上げたり、上階から下階を観察したりすることで、子どもたちの観察力やコミュニケーション力を養うことができます。
ただし、子どもたちの安全に気を配る必要があります。
小さい子どもがいる場合は、転落や事故の危険性が高いため、手すりや柵が必要です。
また、吹抜けに遊具を設置する場合は、適切な場所に設置する必要があります。遊具が設置されている場所が手すりや柵の近くであれば、事故を防ぐこともできます。
【5】 まとめ
注文住宅を建てる場合、吹抜けを設けることで、建物に開放感やデザイン性を与えることができます。
また、子供たちが自由に遊ぶことができる場所としても活用できますが、安全対策により建築費用が増加することがあるため、設計や施工方法に注意する必要があります。
一方で、吹抜けを設けることによって光熱費の節約につながることもあるため、長期的なメリットも考えられます。
このため、吹抜けを設ける場合は、建築費用やデザインを考慮しながら、家族が楽しく快適に過ごせる設計することが重要になります。
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