ビルトインガレージ、パティオ、スキップフロアとは?楽しみながら建てる注文住宅
1.はじめに
注文住宅などの家づくりをする中で、普段聞きなれない言葉を耳にすることが稀にあります。例えば、「パティオ」や「スキップフロア」といったワードは、一般の人にはなかなか知られていないワードだと思います。この記事では、注文住宅で良く使われている「専門用語」の一部と、その内容についてご紹介したいと思います。
2.ビルトインガレージ
ビルトインガレージとは、車を格納する部分(駐車場)を建物の一部に組み込んで内包している構造で、都心部に多く見られる傾向があります。土地が比較的狭い狭小住宅での活用や、車が好きで敢えて屋内から車が見えるようにビルトインガレージを設置する人もいます。土地を広く確保できるアメリカでは、別棟にガレージを建てるのが一般的で、「ガレージハウス」とも呼ばれています。ビルトインガレージのメリットとしては、「屋根があるので雨風の影響を受けず車が傷まない」「雨に濡れず乗車・下車ができる」「車へのいたずら防止」「坪単価が高額な都心部での土地の節約」などが挙げられます。ビルトインガレージを住宅に取り入れる用途は人それぞれですが、仮に車を手放した後でも自転車やバイク、ベビーカーなど室内に入れることが難しいものでも安全に置けるのでとても便利な工法と言えます。
3.パティオ
「パティオ」とは日本語に訳すと中庭という意味で、言葉の由来はスペインからきています。スペインの気温が高い地方では、公共の場所にロ型、コ型、L型など様々な形状の中庭が造られ、中心部に井戸や噴水などを設けて暑さを凌いだり、市民の共有スペースとして活用されていました。パティオは、通風や斜光を取り込む手段として用いられることが多い工法ですが、近年ではインテリアやデザイン性を高める趣向としての需要が増えています。住宅におけるパティオのメリットとしては、「プライバシーを保った庭が持てる」「屋内が明るくなる」「自宅でアウトドアが楽しめる」など、多くのメリットがあります。パティオは、日常的な癒しを求める方には特におすすめの構造で、自分だけのプライベート空間を多種多様に活用して楽しむことができます。
4.スキップフロア
スキップフロアとは、住宅の中に1.5階や2.5階など「中2階」や「中3階」を設ける建築手法です。この建築手法は狭小住宅など、土地が狭い立地で縦のスペースを有効的に活用して空間を広く見せたり、様々な趣向や工夫で生活の実用性を高めるといった特徴があります。通常の住宅では、それぞれの部屋や階段を壁で仕切りますが、スキップフロアでは壁を用いず段差で補います。このため、部屋を広く見せる視覚的効果や解放感に溢れた空間を生み出すことができます。また、スキップフロアの段差を引き出しなどの収納スペースにしたり、リビングから少し高い場所に書斎や子供が遊べるスペースを設けるなど、オシャレな空間を実現しながら実用性にも優れた点が大きなメリットとなります。
5.インナーバルコニー
インナーバルコニーとは、一般的なバルコニーが建物の中に入り込むような形状(構造)で、住居の中で屋根付きの屋外として活用できる特徴があります。リビングをそのまま延長し、バルコニーをフラットに繋げることで、広々とした空間を演出したり、斜光を取り込みながら心地よい風を感じたり、屋内でも外にいるかのような解放感を得ることができます。また、椅子やテーブルを設置して食事をしたり読書を楽しむこともできるほか、屋根があるので雨の日でも洗濯を干したり、夏は簡易プールを設置したり、ペットの遊び場としても活用することができます。インナーバルコニーは、多様なメリットがあるユーティリティスペースとして人気の高いデザインとなっています。
6.まとめ
この記事では注文住宅を建てる際に、普段あまり聞きなれない「建築用語」についてご紹介してきました。これらの構造には多くのメリットがありますが、実際に住んでみるとあまり活用する機会がなく、実用性がないなどデメリットに思えてしまうことも稀にあります。注文住宅を建てる際は、そのような事態に陥らないように、しっかりと中長期的なプランを考えながら、住宅の専門家ともよく相談して建築プランを検討すると良いでしょう。色々な知識を覚えて、注文住宅を楽しい家づくりにしていただけたらと思います。
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