家を売りに出すと「実際に見てみたい」という問い合わせが不動産仲介会社を通して連絡が届きます。実際に家の中を見てもらい、内覧者が「買いたい!」という気持ちになって初めて売却への道が開けます。つまり、大事なことは内覧者に「買いたい」と思ってもらうことと、そのために内覧者の購入意欲を高める取り組みを行うことです。この記事では不動産購入希望者が内覧をする際に、売却不動産の印象を少しでも良くするアイデアをいくつか記載したいと思います。
目次
・内覧時の印象を良くする |
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・内覧時の印象を良くする |
1.内覧時の印象を良くする
無駄なものを片付けてなるべく家を広く見せる
内覧者が来る際に整理整頓をしていない人はあまりいないと思いますが、それでもリビングや居室の荷物を減らしたり、不要なものを収納スペースへ片付けるなど、必要以上に気を遣わなければなりません。なぜならば、内覧者が玄関を入って一番最初に受けた印象がそのまま購入意欲への高まりにつながることが多いからです。殆どの内覧者は実際の内覧前に、家の間取りを知った上で家を見に来ていると思わなければなりません。家に入った瞬間の第一印象で「家が広いか狭いか」「想像していたイメージと同じか違うか」が決まります。
もし、想像していた以上に家が綺麗で広く感じると思ってもらえるなら、それに越したことはありませんが、整理整頓の仕方次第では実際に広いリビングだったとしてもそのような印象を持ってはもらえない可能性もあるのです。この第一印象をクリアしない限り、家の中の設備や水回りにさえ関心を持ってもらえないこともあるかもしれません。内覧者が来る際は普段以上に家の整理整頓を心がけながら綺麗に片づけて「スッキリとした広い家」という印象を持ってもらうようにしましょう。

照明などの工夫で家をなるべく明るくする
普段何気なく住んでいる自分の家ですが、自分では気がつかないくらい他人からすると家の明かりは少し暗く感じるそうです。内覧の時間が昼間ならなおさら家の中を明るく見せたほうが好感度は上がるでしょう。逆に少しでも暗い印象を持たれると、晴れた昼下がりでも「暗い家だな」と思われてしまいます。友人宅へ遊びに行く数時間ならまだしも、実際に長い間住み続けますので、明かりの問題は家を売却する過程で重要なポイントとなります。内覧時には照明を点灯して対応するなどの工夫をしてみましょう。
徹底した掃除で匂いに気を付ける
家の印象はドアを開けた瞬間に決まると書きましたが、整理整頓をして部屋を広く見せることだけが全てではありません。特に玄関を開けて最初に五感で感じるもののひとつが家の「ニオイ」に関してです。「ゴミの匂い」「タバコの匂い」「ペットの匂い」「カビの匂い」など、気を付けなければならない匂いはたくさんあります。特にタバコの匂いは家の壁紙に染み込んでいたりと本格的な掃除が必要になってくることもあります。消臭剤や換気などで生活の匂いを極力なくすようにしてみましょう。
庭の手入れを行う
中古戸建の場合で庭がある場合は、庭の植木や手入れの具合まで見られることがあります。庭の掃除は忘れがちとなりますが、この辺りにも気配りをして注意を怠らないようにして内覧者を迎えるようにしましょう。
2.簡単にできるバリューアップ
電球や蛍光灯の取り換えで明るい家を演出
内覧者が玄関に入っただけで「この家は暗いな」と思われるのは残念です。それどころか、キッチンやリビング、それに収納スペースや水回りすら見てもらえないか、もしくは、マイナスの印象が残ってしまい購入意欲を下げてしまうかもしれません。ちょっとした工夫をするだけで、実は「明るい家」を演出することが出来ます。それは電球や蛍光灯を取り換えることです。「電球や蛍光灯を取り換える」と言っても、主に3種類の色があるので少々困惑してしまうかもしれません。
【電球や蛍光灯の色】
・昼光色
・昼白色
・電球色
それでは、それぞれの特徴を見てみましょう。
2)昼白色:太陽の明るさに最も近い自然な光のイメージ
3)電球色:温かみのあるオレンジ系の光タイプ
個々の部屋に合わせて色を使い分けて設置している家がほとんどだと思いますが、実際に自然光の入らない部屋の場合、「昼白色」や「電球色」だと内覧者によっては「暗い」と感じる人もいるようです。上記の色の特徴を参考にしてみて下さい。明かりひとつにしても、最新の注意を払って少しでも良い印象を持ってもらい購入意欲が高まるようにしましょう。電球や蛍光灯を交換しただけで数十万円、数百万円という売却価格が上がったという人もいるくらい、照明や明かりに関する問題は大切なことです。電球や蛍光灯を変えるといったひと工夫で、家の査定が上向くことで得をするという事例も良くあることです。


LED電球への交換
近年では照明のリフォーム工事をする際に電球をLED電球に替える家が増えています。では、LED電球に交換するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。その理由の1つとして挙げられるのが省エネ効果と言われています。例えば、家の照明全部をLED電球に替えると、年間約60,000円も節約できるとまで言われています。その他、電球の寿命の長さが約40,000時間も点灯することができ、10年は交換不要と言われていることもその理由に挙げられるでしょう。
白熱電球と比べると約40倍、蛍光灯と比べると約4~5倍の寿命の長さとなり、消費電力が少ないことも特徴で、白熱電球よりも少ない消費電力で、同等の明るさを作り出すことが可能です。同等の明るさであるのに、発熱が少ないこともメリットといえるでしょう。白熱電球は触ると火傷をしてしまうほどの発熱ですが、LED電球は触っても熱くありません。
消費電力が少ない 発熱しにくい |
|
キッチン | |
600円お得/年間 |
リビング | |
14,500円お得/年間 |
※あくまで目安となります。
水回りを綺麗にする
特に厄介な場所のひとつとして挙げられるのが”水回り”です。長年酷使してきた水回りの汚れはとてもガンコなもので、自分の力でせっせと掃除をしてもどうにもならないことがあります。そのような時に役立つのが清掃専門家に掃除を依頼することです。浴室の場合は1万円~2万円ほどの相場で、キッチンに関しては1万円~3万円ほどの相場で綺麗に清掃してくれます。何千万円という高額な不動産の売却を行うと思えば、これくらいの投資は安いものかもしれません。もちろんメンテナンスや修繕で資産価値が上がることが前提ですが、予算をかけてリフォームを行ってもリフォーム代のほうが費用がかかり過ぎて、不動産の売値と差し引きマイナスということもあり得ますので、バランスを考えてメンテナンスを行いましょう。

壁紙を貼りなおす
壁紙の役目は見た目を好みのデザインにするほか、建材を湿気や匂いから保護するという役目も担っています。新築から築年数が経てば経つほど壁紙の劣化は進み、汚れや剥がれ、さらには生活臭などが染み込むことがあります。汚れの種類も様々で紫外線や湿気によるもの、子供の落書きやタバコの煙、料理による油汚れなどが主な原因となっています。壁紙が汚れていると部屋が暗く感じたり、部屋全体が汚れているような印象を持たれてしまい、内覧者がこれを見た場合、イメージダウンにつながってしまう可能性があります。
また、他人の家に入ったときにその家特有の「独特な匂い」というものを感じたことはないでしょうか。匂いに対する好みは人それぞれで、生活臭については特に内覧者が家を決める際の決定打になることもあるので、少なからず壁紙の劣化や汚れについては新しいものに貼り替えてメンテンナスをすることをおすすめします。部分的に壁紙を貼り替えるアクセントウォールなどもおしゃれな演出もできるためおすすめです。